政府、ハマスを「テロ」呼称 官房長官「無差別攻撃である点踏まえ」
松野博一官房長官は12日の記者会見で、日本政府がイスラム組織ハマスの攻撃を「テロ」と呼ぶことにした理由について「多数の一般市民を標的として殺害や誘拐を行う残虐な無差別攻撃である点も踏まえ呼称することとした」と明らかにした。 【写真まとめ】ハマスに連れ去られたとみられる女性 日本政府は、7日の攻撃開始以降、岸田文雄首相がX(ツイッター)の投稿などでハマスの攻撃を「強く非難」と批判してきたが、「テロ」と表現することは避けてきた。しかし、外務省の岡野正敬事務次官が11日、イスラエルのコーへン駐日大使と会談した際、「ハマスなどのパレスチナ武装勢力によるテロ攻撃を断固として非難する」と伝え、ハマスによる攻撃を「テロ」と明言。欧米主要国と足並みをそろえる形にした。 また、松野氏は、攻撃を行ったパレスチナ武装勢力には、過激派組織「イスラム聖戦」も含まれるとし、「日本政府は、罪のない一般市民に対する攻撃や誘拐はどのような理由であれ正当化し得ない立場で一貫している」と強調した。【古川宗】