能登半島地震 海岸線が250メートル移動、広い範囲で3メートル超の隆起
1日に発生した能登半島地震で、石川県輪島市の漁港付近の広い範囲で3メートルを超える隆起があったと推定されるほか、隆起に伴って海岸線が海側に約250メートル前進したことが分かった。東京大地震研究所などが現地調査の結果を公表した。
地震研や岡山大などの研究チームは、地震発生翌日の2日から震源域の南西部にあたる能登半島北部の海岸地形を調査。調査範囲の中で最も顕著な隆起がみられたのは鹿磯(かいそ)漁港(輪島市)で、約3・9メートルの隆起があったと推定されるという。この漁港付近の海岸線沿い約4キロにわたって、複数地点で3メートルを超える隆起が確認されたとしている。
また、同漁港近くの砂浜で隆起に伴って約250メートルの海岸線の前進が確認されたという。
一方、赤崎漁港(志賀町)では隆起が約0.25メートルにとどまったものの、港湾施設への津波被害が確認された。倉庫の外壁に残された痕跡から津波の高さは約4・2メートルと推定されるという。
海岸隆起が大きい地点では顕著な津波被害は確認されず、逆に隆起が小さい地点では被害が確認されたとしている。