台湾地震で9人死亡、鉱山などに152人閉じ込め…2400人以上犠牲の1999年以来「最大規模」
【台中(台湾中部)=園田将嗣、田村美穂】台湾東部・花蓮沖を震源とする地震が3日午前7時58分(日本時間午前8時58分)頃発生し、台湾当局によると、震度6強を観測した花蓮などで9人が死亡、963人が負傷した。建物倒壊や落石などが相次いだ。余震も続いており、当局が警戒を呼びかけている。
当局発表では、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・2と推定される。日本の気象庁は、M7・7と推定されるとしている。台湾紙・聯合報は、気象当局者の話として、今回の地震は2400人以上の死者を出した1999年9月の台湾大地震以来、「最大規模」と伝えた。今後数日は強い余震の可能性があり、被害は広がる可能性がある。
花蓮では3日夜時点で152人が鉱山などに閉じ込められ、当局が軍も派遣して救助を急いでいる。当局によれば、犠牲者は揺れが強かった花蓮に集中し、有名観光地の太魯閣(タロコ)渓谷などで落石に遭うなどした。この渓谷のある公園で約1000人が取り残されているとの地元メディアの報道もある。
台湾メディアは、花蓮で1階部分が崩れて大きく傾いたビルの様子を繰り返し報じた。山肌が崩れ、複数箇所の土砂が同時に崩落する様子も伝えられた。台湾全土で最大約37万戸が停電した。原発への影響は確認されていない。台湾新幹線では3日午前に一部で運休や遅延が発生した。
台湾の地震 死者4人、負傷者711人に 77人閉じ込めか