パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

復興会議五百旗頭氏とは


復興会議五百旗頭氏とは 拉致に関して
「十数名の拉致問題だけで 
日朝国交を止めるなんてもってのほか!」

個人的に話した人間です。 一応防衛大学の学長かも知れませんが
中身は 国が果たす責務、国が守るべきものを果たして理解できているのか?
その人の肩書きに惑わされるな!!!!
だからそんな人がやった 復興会議なんて 骨抜きの一言!!
末代までたたられてほしい!!

週刊現代永田町ディープスロートより転載


こんな復興会議、何の意味があるのか
まず目の前の被災者を救えよ

被災地で暮らしてみなよ

「被災地では、依然として〝有事〟の状態が続いています。ところが政府の対応は〝平時〟に戻ってしまっている。菅首相や大臣が現場の視察に行くのはいい。でも行って見て、何をどう感じているかが問題です。
 たとえば被災地に行ったら、トイレに行ってみればいい。それだけで、被災者が何をどう不安に感じているのかが分かります。仮設住宅も、実際に中に入って生活してみる。すると、利便性も不便性もすぐに分かる。床に横になってみれば、毛布一枚じゃ寒くて大変だとか、隣の声が聞こえてプライバシーに問題があるとか。それこそが本当の『視察』ではないのですか」
 そう語るのは、民主党黄川田徹代議士だ。黄川田氏は今回の大震災による大津波で、両親と妻、そして長男と秘書の5人を一挙に失ってしまった。
 壊滅した岩手県陸前高田市が地元だった同氏は、同じように家族や知人を失った被災者たちと手を取り合い、最前線で復興のための活動を続けている。
 そんな黄川田氏から見て、五月雨式に被災地にやってきては、現場をさらりと一周してすぐに東京に戻っていく首相や閣僚たちの行動には、「違和感を感じざるを得ない」という。
 政府がいま、あらゆるものを差し置いて、最優先でなすべきこと。それは言うまでもなく、膨大な数の被災者の救援だ。
 被災者の中には、震災発生から1ヵ月以上が経過したというのに、いまだ身を寄せる場所もなく、体育館などの避難所での生活を余儀なくされている人々がいる。原発事故によって故郷からの退去を強いられた人々は、戻れるあてもなく、職や生活の糧を失う不安に苛まれながらの避難生活を送っている。
 しかし、菅直人首相が夢中になっているのは、「会議」なのだ。この1ヵ月の間に首相が没頭してきたことは、被災地に仮設住宅を一挙に建てたり、放射能汚染で故郷を失った人々に適切な避難場所を提供したりすることではなかった。「○○対策」などと称する本部・会議を、やたらと乱立させただけだった。
 現在、政府内には閣僚が参加する主なものだけでも、「緊急災害対策本部」「原子力災害対策本部」「被災者生活支援特別対策本部」など6つの組織が存在する。さらにその下部には、副大臣らが取り仕切る「検討チーム」が複数乱立し、どこで何をやっているのか、全容を把握する人間がほとんどいないような状態だ。
 これらの事務処理にあたるスタッフからは、
「会議が多すぎて1日が会議だけで終わってしまう」
「それぞれの準備に忙しすぎて自分がいまどの会議に出ているのか、何を決めているのか分からなくなる」
 などの声が頻繁に上がる。これが〝有事〟の真っ只中にある政府中枢の現実だと思うと、暗澹たる気持ちになってくる。
 そんな政府の異常事態を象徴するのが、4月14日に発足した「東日本大震災復興構想会議」だ。
 首相は会議の立ち上げにあたり、「全国民の英知を結集して復興にあたる」などと、その基本コンセプトを誇らしげに説明した。
 この「復興構想会議」議長には、五百旗頭真防衛大学校校長が就任。議長代理には建築家の安藤忠雄氏と東京大学教授の御厨貴氏が就き、委員には脚本家の内館牧子氏やソニー副会長の中鉢良治氏、さらに福島県佐藤雄平知事や岩手県達増拓也知事、宮城県村井嘉浩知事ら、被災地の首長も名を連ねている。
 顔ぶれだけ見れば確かに豪華メンバーで、彼らの英知を集め「復旧ではなく復興」(菅首相)に向け、エコタウンなど理想論的都市計画を構想(≒夢想)するというのだ。
 しかし、顔ぶれが豪華なのと、組織に実行力があるかどうか、現実的な構想が出されるのかは関係がない。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、こう指摘する。
「会議のトップ・五百旗頭氏と、ナンバー2の御厨氏は政治学者です。皆さんがそれぞれの分野で一流の方々であるのは疑いありませんが、官僚OBのような〝実働部隊〟が入っていない(達増氏は官僚出身だが外務官僚)ので、どんな素晴らしい構想を練り上げても、それを実施するのにもの凄い時間を費やすことになる。本来は提案された構想を同時並行で実行する、タイムラグなしの作業が必要ですが、これではムリだと思います」

東電と親密じゃない人を

 議長になった五百旗頭氏は神戸大学名誉教授で、'95年の阪神・淡路大震災後には、兵庫県などが立ち上げた震災対策のためのシンクタンクで、政策提言などをしてきた経歴がある。
 こうした履歴が買われての議長就任ではあったが、この五百旗頭氏の会議初日の発言は、国民だけでなく、呼ばれて参加している委員らをも驚かせ、大いに失望させた。
福島第一原発の問題は、あまりに大きな問題だから、この会議では扱わない」
「復興の経費を、国民全体で負担する必要がある(復興増税の提唱)」
 五百旗頭氏の提言は菅首相の意を受けてのものだという。しかし、原発事故と原発そのものへの対応を置き去りにして、被災地復興もへったくれもない。しかも、国全体が震災ショックによって沈滞しているのに、のっけから国民負担の増大を仄めかすとは、ナンセンス極まりない発想だ。
 これには「原発問題を考えないのでは会議に意味がない」(復興構想会議の梅原猛・特別顧問)、「議長が増税に関する話をしたが、議論も決議もなされていない」(同委員で臨済宗福聚寺住職・作家の玄侑宗久氏)などと、内輪からも一斉に批判の声が上がった。
 前出の伊藤氏も、政府の非常識にこう呆れている。
増税などする前に、できる事がいくらでもある。たとえば、国と地方を合わせた公務員の総人件費の2割をカットするだけで、約6兆円が浮きます。そこには手をつけず、いきなり増税というのは順序がまったく間違っています」
 政府は復興のための第一次補正予算で、約4兆円をひねり出すのにも難渋し、なんと年金財源の2・5兆円を切り崩して充当するとの方針を示した。その切り崩した年金を補填するため、消費税や所得税増税が必要だという。
 震災で国民が「耐えて頑張ろう」という雰囲気になっているのをいいことに、自分たちの無為無策を棚に上げて、どさくさ紛れに負担増を押し付ける。恐るべき発想の持ち主たちだ。
 当たり前だが、復興構想会議は初日から異論が続出し、混乱した。同会議には、下部に「検討部会」なる組織がぶら下がっており、ここにも名だたる大学教授や研究者らが名を連ねている。呼び集められた〝専門家〟の総数は35人にも上り、政策提言の目標期限としている6月までに何事かが決まれば、奇跡に近い。
「実は五百旗頭氏の議長就任からして、紆余曲折がありました。当初、元東大総長の佐々木毅氏が予定されていましたが、『東京電力と親密だ』と政府内で反対の声が上がり、仕方なく五百旗頭氏になった。しかも元々この会議は、仙谷由人官房副長官が中心になって人選が進んでいました。ところが、『復興事業の主導権を仙谷に握られる』と恐れた菅首相が、『おれがやる』としゃしゃり出てきたのです」(官邸関係者)

会議は踊る、菅は逃げる

 菅首相福島原発の事故で、大きな失態を犯した。現地視察をして官邸で「大丈夫」と宣言した直後、福島原発1号機は水素爆発を起こし、その時点で国民の信頼を失った。
 発足初日から、菅首相が議長に「原発は関係ない」という発言をさせた背景には、「復興構想会議」によって夢のようなビジョンを打ち出し、己の失態を覆い隠そうという首相の意図が見え隠れする。
「この1ヵ月間、菅首相原発問題に没頭してきたが、やればやるほど事態の深刻さが浮き彫りになるだけで、逆に支持率が下がる結果となりました。首相の狙いは、あくまで政権の延命です。そこで首相は、細野豪志首相補佐官原発担当大臣にして責任を押し付け、自分は『復興の立て役者』となることで支持を回復しようとしているわけです」(民主党政務三役の一人)
 政治評論家の有馬晴海氏も、こう語る。
「被災地の県知事を復興構想会議のメンバーに入れている時点で、一種の〝口封じ〟のようなものです。何か決めて批判が出た時には、『一緒に決めたのだから、あなた方が県民を説得しなさい』ということ。つまり責任を押し付けている。菅首相はそうやって、周囲を巻き込んで責任転嫁することしか考えていない」
 委員の一人・内館氏は、初日の会議後に「(乱立する他の会議の)一つに過ぎないと国民に思われたら、東北が潰れてしまう」と、菅首相に対して釘を刺した。しかし現実には、復興構想会議の行く末は、内館氏らの懸念の通り、「会議が踊る」のみで、ロクな結果になりそうにない。
「結局、会議で何か提言があったとしても、それを実行する組織が決まっていない。首相は全閣僚で構成する『復興対策本部』なる組織を新たに立ち上げるとしていますが、同時に国民新党亀井静香代表から『復興実施本部』の設置を勧められ、そちらのプランにも飛びついた。もはや何をしたいのか、さっぱり分かりません」(官邸スタッフ)
 自分たちの立場を不審に思った復興構想会議の委員の一人が、「この状態では何も実行力がない。なんのための会議なのか」と菅首相周辺に問い質したところ、「諮問会議のようなものですから。良い提案があれば検討するということです」と、あっさり片付けられ、愕然としたという。要するに菅首相自身、この会議に大して意味がないことを、認めてしまっている。こんな復興会議、いったい何の意味があるというのか。
 この度し難い菅政権を、被災者たちは一体どういう思いで見つめているのだろう。本誌が宮城・福島など現地で聞いたところ、彼らの意見は一言で言えば「諦め」というべきものだった。
 宮城県石巻市で被災し、自宅を失って避難所で暮らす60代男性はこう語る。
菅直人首相には、ガッカリというか幻滅です。実は、我々は口では文句ばかり言ってますが、首相が視察に来ると聞いたときは、少しは期待していたんですよ。でも、雨が降ったとかで中止になり(3月21日)、何かもう、見放されている気がする。親戚に市役所の職員がいて、当日は準備で大変だったというのに」
 また、政府によって「計画的避難区域」に指定された福島県飯舘村に隣接する川俣町の自宅に居残る80代の男性は、原発事故に対する政府の対応を批判した。
原発から20km、30kmに同心円で線を引いて、〝計画的〟とか言われても、何の先見性も計画性もないということは、子どもでも分かります。逃げろと言われても、どこに行けばいいんですか? いつ帰れるのですか? 仕事はどうするのですか? 障害者を抱えた家族はどうするのですか? あまりのバカげた発想に混乱するばかりです。
 政府の言うことなど、もう誰も信じません。怒る気持ちすら失せました。妻は『ここから動かない』と言っています。私もそうするつもりです」
 被災者や原発事故に翻弄される住民からは、「菅首相の顔を見るだけで気分が落ち込んでくる」「気力や覚悟がカケラも見えない」といった酷評が続出した。
 首相は4月21日にも福島県内を視察したが、田村市総合体育館での視察を10分で切り上げようとし、被災者から「もう帰るんですか」「ここで生活してみてください」と非難される始末。視察など首相の自己満足に過ぎないことを、被災者はとっくに見抜いている。
 東京電力は4月17日、原発事故の収束に向けた「工程表」を発表した。原子炉を安定化させるまでに「6~9ヵ月」というもので、「本当にできるのか」と疑問の声が上がっているが、実はこの東電の発表の裏にも、菅首相の懲りないパフォーマンス癖がある。