中国のファーストレディ彭麗媛はダライ・ラマの熱心なファン
2012/12/22
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北海道各地が初雪に見舞われた11月中旬、沖縄県那覇市は日中の気温が25度を超え、ちょっと歩き回ると額から汗が噴き出す暖かさ。気温が14度前後あるものの、北風が吹き付ける金沢から沖縄入りしたチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は、那覇空港に降り立つと、あまりの気温の違いに羽織っていた赤い僧衣を取り去り、腕の素肌を外気にさらすほどリラックスした表情を見せた。
翌日は早朝からの局地的な激しいスコールのため、平和祈念の植樹や「ひめゆりの塔」訪問などの活動が危ぶまれたものの、ダライ・ラマ一行が活動を始めた午前9時ごろには雨は小降りになり、10時過ぎには止んでしまった。
「まさに法力ですね。さすがにダライ・ラマ法王だ」
「ところで、ダライ・ラマ法王の習近平の印象はどういうものですか」随行員に尋ねた。「大変期待していますよ。何と言っても、彼の奥さんは法王の熱心なファンですから」「本当ですか?」初めて聞く逸話に筆者は思わずのけぞり、足を滑らせてしまった。彼の話をもっと聞きたかったが、肝心の随行員はダライ・ラマの側近に呼ばれて、その場を離れてしまった。
習近平は11月15日の党中央委員会総会で党トップの総書記と中央軍事委主席に選ばれており、2013年3月の全国人民代表大会(全人代)で国家主席に就任すれば、名実ともに中国の最高指導者となる。彭麗媛はファーストレディだ。その彭麗媛が中国共産党政権と激しく対立しているダライ・ラマの熱心なファンとは、ちょっとしたスキャンダルである。
改めて随行員に聞いた話は以下のようなものだった。
習近平と彭麗媛は結婚当初はうまくいっていたが、彭麗媛は売れっ子のスターで、海外出張も含めてステージ活動が忙しく、習近平も福建省勤務になったこともあって、夫婦はすれ違いの日々を過ごし、いつしか習近平の周囲に女の噂が立つようになった。
※SAPIO2013年1月号