パルデンの会

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禁聞】新疆 絶えない暴力事件 習近平の新たな挑戦

禁聞】新疆 絶えない暴力事件 習近平の新たな挑戦


【新唐人2013年3月17日付ニュース】中国の“全人代”の期間中、新疆では暴力事件が続き、民族問題の深刻化が浮き彫りになっています。情報によると、新疆全域の警察と武装警察部隊は“一級警備”態勢に入るよう命じられ、新疆南部の一部地区では夜間外出禁止令が実施されているそうです。中国共産党新指導者は民族問題において新たな挑戦に直面しています。
 
3月11日、“世界ウイグル会議”はジュネーブにおいて中国民族問題の国際シンポジウムを開催し、21の国と地区から100人近い人々が参加。代表者たちは、目下抑圧されている民族の協力と団結、および平和抗争はとても重要であると強調しました。また、衝突の持続と拡大を避けるためには、習近平国家主席をはじめとする中国共産党新指導部は、これまでの民族政策を再検討し改変しなくてはならないとも指摘しました。
 
現在、新疆の情勢は異常な緊張状態にあります。数日前のネット情報によると、新疆全域の警察と武装警察部隊はすでに最高警戒体制である“一級警備”に入りました。この情報は和田(ホータン)のある警察官から確認がとれています。また、南部の一部地区では夜間外出禁止令が実施されているそうです。アクス地区の住民によると、現地では午前1時から明け方までの間、警察が路上で通行人を見つけると、すぐに取り調べを行うそうです。
 
3月7日午後、新疆のクルス市で暴力事件が発生しました。中国当局はこの事件で4人が死亡、8人が負傷したと発表。しかし、死傷者と容疑者の身分は公表していません。ある情報では、ウイグル人漢人と口論の末、ナイフで漢人を襲ったと伝えています。又、別の情報では、この事件の原因は賭博のいざこざで、容疑者は賭場で負けるとナイフを抜いて人を切りつけたと伝えています。これは通常の刑事事件に属していますが、敏感な事件であることから事情を知る人は容疑者の種族と身分の公開を避けているとのことです。事件後クルス市街地は戒厳令が敷かれ、武装警察が至る所で不審者を捜査していたそうです。
 
香港の『東方日報』は、“クルス暴力事件”のあと、ネット上の情報を引用し、新疆のカシュガル、ホータンでも類似事件が発生していると報道。ホータン市ではある派出所がウイグル人の襲撃に遭い、ナパーム爆弾を投げ込まれたそうです。
 
これについて、アメリカ在住の民主活動家・蔡桂華(さい けいか)さんは、中国の民族問題は昔から存在し、根本的な原因は中国共産党が実行しているショービニズム(排外的愛国主義)にあると指摘します。つまり、中国共産党当局は少数民族に対して文化上・政治上から抑圧し、経済上・資源上では破壊的な開発や略奪を行っているのです。
 
在米民主活動家 蔡桂華さん
「この様にした結果、少数民族地区で、中央集権の矛盾をますます深刻化させています。抵抗の状況もますます深刻化し、これは中央政府がもたらした自業自得の悪報です」
 
中国中央民族大学の哲学と宗教学部・趙士林(ちょう しりん)教授も、中国当局アメリカなどの国家に習い、少数民族の文化を本当に尊重すべきだと述べます。
 
中央民族大学哲学宗教学部 趙士林教授
「無理な弾圧は現代社会の文明的原則に合わないだけでなく、安定の目標にも到達できません。やはり相手を尊重し、相手の文化を尊重し、経済・政治権利を尊重すべきです。それで初めて、求心力を得て、本当の民族団結が生まれます」
 
趙教授はさらに、自身が掴んだ情報では、当局が民族政策に対し改変を行う可能性があると述べます。
 
中央民族大学哲学宗教学部 趙士林教授
「必ず改変や調整をし、民族自治権をさらに具体化すべきです。さもなければとても厄介です。過去の民族政策に対して、反省したのでしょう。無理な抑制はだめということです」
 
一方、蔡桂華さんはこれに対し疑問を抱いています。習近平李克強などが共産党指導者を引き継いだ後、今になっても民族政策に変化は見られないからです。
 
 ダライ・ラマ西蔵チベット)宗教基金会”理事長ダワ・ツェリンさんも、中国共産党が最も根本的な民族政策を変える可能性はないと示します。それはつまり、宗教は必ず中国共産党にとって道具であり、各民族の文化や言語も必ず中国共産党に同化されなければならない、ということです。
 
ダライ・ラマ西蔵宗教基金会」理事長 ダワ・ツェリン氏
「もし最も根本的なこれらの政策を推進するならば、その他の政策の改変は全体の実質的変化に対して、あまり影響しません。その枠組みは限定されたものであり、細々な変化だけでは実質的効果はありえません」
 
ダワ・ツェリンさんは中国社会が本当に多元化し、開放に向い、各民族の宗教、言語や文化を尊重しないかぎり、中国共産党が“飴とムチ”という手段を使い続けるかぎり、実質的意義は何もないと強調しました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)