なぜ 日本の航空会社が
中国に尻尾を振るのか?
先に始めた 日航など『ふざけるな』 勝手に倒産し、勝手に上場し、ふざけるな!やはりまだ腐っているのか!!!
安全運航と政府方針の間で航空会社板挟み
中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定したのを受け、全日本空輸や日本航空など航空各社は26日、防空識別圏を通過する台湾便などの運航で、中国当局への飛行計画の提出を続けた。一方、菅義偉官房長官は同日の記者会見で「改めて国土交通省から航空会社に対し、飛行計画を中国当局に提出しないよう協力を要請した」と明らかにした。ただ、航空会社には安全運航を最優先することから飛行計画を提出せざるを得ず、板挟みの状態になっている。
日航は23日、全日空は24日から、今回の防空識別圏を通過する台湾便や香港便の運航で、中国当局に飛行計画を提出。関西国際空港を拠点とする格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションも23日から同様の措置をとっている。その一因には、提出しなかった場合のリスクを考慮したという事情がうかがえる。
クローズアップ2013:防空識別圏、強硬姿勢の中国 対中非難、日米協調
クローズアップ2013:防空識別圏、強硬姿勢の中国 対中非難、日米協調
中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に設定した防空識別圏が、日本政府に「力を背景にした現状変更の試み」(菅義偉官房長官)との強い警戒感を呼び起こしている。日米の非難にもかかわらず中国は撤回に応じず、日米や中国の戦闘機による偶発的接触の危険性が高まる。政府は国際ルールに照らして中国の不当性に焦点を当てることで、「中国包囲網」を構築して自制を促す方針だが、中国も譲る気配はなく問題は長期化しそうだ。
◇軍部の影響力拡大か
「中国側の措置は、国際法上の一般原則である公海上空における飛行の自由を不当に侵害するものだ」。安倍晋三首相は25日の参院決算委員会で、中国の防空識別圏設定を強く非難するとともに、撤回を求めた。さらに「尖閣諸島の上空があたかも中国の領空であるかのごとき表示をしており、まったく受け入れることはできない」と強調した。
日本は、中国の発表直後から米国と対応を協議。ケリー国務長官とヘーゲル国防長官は23日、「一方的な行為」に強い懸念を示す声明を発表した。岸田文雄外相は25日夕、ケネディ駐日大使と電話で協議し、ケネディ氏は「中国の一方的行為に対する日本政府の迅速な対応を称賛する」と語った。
日本側が指摘する中国の防空識別圏の問題点は主に3点。加藤勝信官房副長官は25日の記者会見で、(1)中国外務省か航空当局に飛行計画の提出を義務づけ、一方的に中国の規則を強制(2)我が国固有の領土である尖閣諸島の領空があたかも中国の領空のごとき表示になっている(3)現状を一方的に変更し事態をエスカレートさせ不測の事態を招きかねない--と指摘した。
中国はこれまで日本に対して、尖閣諸島の領有権問題が存在することを認めた上で、「棚上げ」するよう求めてきた。尖閣上空を含む防空識別圏を設定したことに、政府内では「外交とは別の視点で判断された可能性がある」(政府関係者)として、中国指導部内で軍部の影響力が拡大しているとの見方がある。
一方、中国は日米の抗議に対し強硬姿勢を変えていない。外務省の斎木昭隆事務次官は25日、中国の程永華駐日大使を呼んで抗議したが、程氏は「特定の国に対するものではなく、民間航空機をはじめ飛行の自由に影響するものでもない」と正当性を主張。撤回要求に「理にかなわない」と反発を示した。
国営中国中央テレビ(CCTV)は日本の識別圏を「覇道」と批判。軍機関紙・解放軍報も識別圏の発表翌日の24日付で「経済発展を最重視する中国が平和的発展の外部環境を維持するために核心的利益で妥協や譲歩を行うだろうと一方的に認識しているが、重大な間違いだ」と論評、批判のトーンを強める。
ただ、中国外務省の秦剛(しんごう)報道局長は25日の定例会見で、中国領と主張する南シナ海にも識別圏を設定するのかとの質問に「その他の地域についても適切な時期に設定する」と強調。その場合、中国は防衛ライン「第1列島線」内のあらゆる海洋国と摩擦を抱えることになる。【吉永康朗、青木純、北京・石原聖、工藤哲】
◇空自「挑発乗らず」 偶発的な衝突懸念も
防衛省は中国が防空識別圏設定を公表した23日、中国機2機が昼から夕にかけて尖閣諸島に接近したと発表した。その後、中国機の動向を巡る発表はないが、尖閣上空で緊張が高まる可能性もあり、「識別圏を設定した後、中国軍がどう動くか見極めている」(航空自衛隊幹部)という。
国籍不明の軍用機などが日本の防空識別圏に入り、領空侵犯の可能性が生じた場合、空自が緊急発進(スクランブル)する。日本の領空に入った場合は退去か強制着陸を指示、従わなければ信号弾を使った警告射撃が可能だ。空自機は1987年12月、沖縄本島近くで領空侵犯した旧ソ連の偵察機に一度だけ警告射撃をした。この時、ソ連機は領空外へ飛び去っている。
これに対し、日中の識別圏が重なる空域では、警戒監視中の海上自衛隊の哨戒機に、中国機が緊急発進してくるようなことも懸念される。最も難しい対応を迫られるのは、中国軍機と空自機が尖閣諸島上空に同時に入った場合だ。空自機は、編隊を組む味方の航空機が攻撃されるなど正当防衛や緊急避難に該当する場合しか武器を使用できない。一方、国際慣習法上は領空侵犯した軍用機には実力行使が許されるため、「領空」と主張する中国軍機に攻撃される事態も考えられる。
中国機に対する緊急発進は尖閣国有化後に急増、昨年10月~今年6月末までの間で306回に上り、前年同期の3・5倍に達した。昨年12月に中国機が初めて尖閣上空で領空侵犯した際も空自は緊急発進している。現場到着時に中国機が飛び去っていたため、両国機が遭遇することはなかったが、防衛省はこれまで通りの対応を続ける方針。空自幹部は「現場は挑発に乗らないよう、淡々と対処するしかない」と語る。【本多健】