パルデンの会

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その4 <日朝協議>北朝鮮が調査委説明 日本、制裁一部解除検討へ

前項からの続き

 荒木さんはいかがでしょうか。

工作員、拉致の協力者摘発で意思を示せ

荒木和博

 12年前の春ですが、有本嘉代子さん、恵子さんのお母さんが何度も、「恵子
だけじゃだめなんです」と訴えておられました。あの頃、北朝鮮側は明らかに有
本恵子さんを第三国に出して、そして拉致問題の収束を図ろうという意図があっ
たんだろうと思います。

 実際にそれをやれば北朝鮮は拉致を認めなくてすむ。認めないで、しかし日本
側の中で「北朝鮮は柔軟になっていく、だから援助をすれば問題は解決をしてい
く」というような世論を作ることができたはずだと思います。

 その時有本さんのお母さんが、ああいうことを言っていただいていたことが、
ある意味でそこを乗り切って9.17で金正日が拉致を認めるというところまで
行ったのではないだろうか。逆に言えば、ひょっとしたらそれがあったから有本
恵子さんは帰ってこれなかったのかもしれません。

 それから12年経ってしまったんですが、その意味でも一刻も早くしなければ
ならないとを感じるわけですが、今日は色々お話をしてきました。みんな同じ意
見だと思うんですけど、ともかくこの問題の解決は我々が戦う意思を持っている
かということにすべてが集約されると思います。

 色んなことがこれから先起きます。想像もつかないようなことが次から次へと
起きると思います。また様々な形で分断工作の手も入ってくると思います。

 北朝鮮側に、明らかに一つの意思を示す方法というのは、やはり日本国内での
工作員や、あるいは拉致の協力者を摘発することです。実はこれがまだ全くやら
れていません。拉致問題で捕まったのはただの一人だけ。この人も起訴されなかっ
た。

 外国に行っている人間には国際指名手配をしているのに、日本国内に山ほどい
るはずの元工作員や今もやっている工作員に対して、何の手もかけていないとい
うことが私は大きな問題で、逆にこういう連中を次から次へと捕まえてしまえば、
北朝鮮にとっては、これは日本は本気だという意思表示ができることになるだろ
うと思います。

 さっき私は外務省の悪口を言ったので、警察の悪口も言わないと不公平になる
かもしれないので言いますが、こういう状況だったら警備畑だけが拉致問題を取
り扱っているという警察の行動自体も変えてもらう必要があるのではないか。刑
事畑でどんどん捕まえることも、これまで何十年も同じことが続いているわけで
すから、しなければいけないのではないかと思います。

 国家公安委員長がおられればもっと強く言ったんですが、お帰りになりました
ので、今度お会いした時に言おうかなと思っています。

 北朝鮮は、なんだかんだ言っても、今のデブは、私もデブだからあまり言えま
せんが、怖くて自分の女房にも金日成バッジをつけさせられないんです。女房が
怖いのは私も同じなんですが、一体どこで何が決まっているのか、本当は分から
ない。

 我々が本気になってやれば、北朝鮮が意外に簡単に折れます。だから本当に困っ
た時は、朝鮮戦争も南から始めた、大韓航空機爆破事件もラングーン事件も知ら
ないと言っている北朝鮮が、拉致問題については認めたんですから、簡単にそれ
まで言ってきたことを引っ込めさせることができる。こっちがその気概を持つか
どうかであろうと思います。

 それを現実に進めていけると思いますので、今後とも宜しくお願いいたします。
ありがとうございました(拍手)。

◆国家の意思を持つ日本国に

櫻井よしこ

 どうありがとうございました。皆さん方から、日本国は国家として国民を救い
出すための十分な力をつけよ。北朝鮮が色んな調査結果を出してきた時に、外務
省や一部の人だけではなくて国民的な委員会を作って、彼らの結果を厳しく査定
することができるようにできる母体を作ればとか、最終的には自衛隊北朝鮮
送り込んで国民を助け得るような国になるべき等、非常に心強いご発言がありま
した。

 その一方で西岡さんが繰り返しおっしゃったように、本当に恐ろしいことが起
きる危険性だってあるわけですから、それに対してどのようにそれをさせないよ
うにこちら側の実力を示していく。それがもし本当に裏切られた時には日本は本
気でやるんだということを、どうやって総合的に見せていくことが大事であり、
拉致問題の解決につながる力になるということが今報告されました。私もその通
りだと思います。

 日本国政府として国民を救えないようでは、自立した国家ではないのですから、
ここは私たちが、さっき集団的自衛権の問題も塚田さんからご提示いただきまし
たが、日本国が国家として国民を守り得る経済力、政治力、軍事力を含めて、国
家の意思というものを持ち得る形に持っていかなければどうしてもだめだろうと
思います。

 パネルディスカッションはここで終わり、西岡さんにバトンを渡しまして、ご
家族の皆さんの声を聞きたいと思います。