パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

<人生と同じで何もかもは護れない。日本国にとって何が大切なのか、選挙の前に考えはじめよう。>

勝谷誠彦氏の有料ブログより

2014年11月16日号。<人生と同じで何もかもは護れない。日本国にとって何が大切なのか、選挙の前に考えはじめよう。>


 2014年11月16日号。<人生と同じで何もかもは護れない。
日本国にとって何が大切なのか、選挙の前に考えはじめよう。>


4時起床。大阪。
もう何が何やら。よく起きられるものだと自分でも思う。
足が痛い。喉が腫れている。しかし今日は西宮でサイン会だ。なんとかそこまで頑張りぬくぞ。

安倍晋三首相の大きなテーマは外交をのぞくとふたつあって「
消費増税」と「地方創生」だ。しかしこの両者は実はアクセルとブレーキのようなものなのである。それに気づいた安倍さんが前者を捨てて後者をとり、総選挙に臨むのではないかという気が私はしている。今朝の朝日新聞に、なかなか面白い記事があった。
<53社「消費増税時は法人税減税を」/100社調査>
http://www.asahi.com/articles/ASGCG04J0GCFULFA03Y.html
なぜか朝日のウェブからはこの部分が欠落しているのだが私が「
ははあん」と思ったのはここだ。
<市場がグローバルに広がる企業が国の財政再建を重視するのは、
ふくらむ借金を返せなくなると見なされれば、長期金利の上昇などを招きかねないためだ>。
まあ法人税の減税といい、
言いたい放題だけれどもそもそも企業というのはカネ儲けのためにやっているのだからそれはよしとしよう。ただし、ここで大声を出しているのはその<市場がグローバルに広がる企業>だ。日本国のほとんどは中小企業であって、人々もそこで働いている。その声は。
<来年10月消費増税、66%が否定的/中小含む民間調査>
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11458233.html
<信用調査会社の帝国データバンクが、
全国2万3千社を対象に消費税率10%についてインターネットでたずねたところ、66.1%が法律にある来年10月の引き上げに否定的だった。14日発表した。規模の小さい企業や都市部に比べ地方で、否定的な割合が高かった。>
朝日新聞はザクザクと広告を出してくれる大企業の社長たちの声を
紹介して「あげて」いるが、さすがに帝国データバンクは「本音」をちゃんと聞いている。
実はここに現われているのは、日本国の経済の「根本的な問題」
なのだ。「海外で稼ぐひとたち」と「国内でカネをまわすひとたち」。もはや日本の企業はこのふたつにわかれていると言っていい。前者が稼いだカネは経営者と株主には落ちる。何億という年収を経営者がもらうようになったのは最近のことだ。しかし日本人のほとんどである「額に汗をして今日も地道に稼いでいるひとたち」にそれらは「トリクルダウン」(滴のように「おこぼれ」が回ってくること)されない。「関係ないこと」である。
「国内でカネをまわすひとたち」
こそが私たちの日々の経済活動を支えているのである。この日記でも紹介してきた「ヤンキー経済学」や「里山資本主義」などの中には一本の柱が通っている。もう、そうやって地道にやっていくしか、おそらく私たちの将来はない。これは地域における介護や医療ということにも通じて来る。
「日本国の財政の海外における評判」なんて「そんなの関係ねえ」
以外の何ものでもない。「それよりも明日の5円10円」なのだ。しかし朝日新聞は「そんなの関係ねえ」企業の高給取りの大社長さまたちにインタビューをしてさきほどの記事を作った。いや、それは別にいいんですよ。さすがは「天下の朝日新聞」なので。意識しないままに総選挙を前に安倍さんの「アクセルとブレーキ」をちゃんとあぶり出してくれたのだから。
そう、ここからがこの日記の真骨頂名なのである。
本当は朝日もそこまで踏み込んで書けばいいのにね。「消費増税いいですよ。海外での商売がうまく行くために」という大企業と「いやあ、もうそこであげられるとしんどいわ」という中小企業。くり返すが、良民常民の日々の生活にもっとも密着しているのは後者であって、その中のカネのまわりかたで、ほとんどのひとは生活をしている。
「地方創生」とは畢竟、
その経済空間をどう護り育てていくかだと私は考えている。「グローバル」が好きな連中は社内公用語を英語にでもして勝手にやっていればいい。最後には日本から出て支那にでも行け(笑)。
消費増税は地方経済にとっては致命的な打撃になりうる。「
地方創生」とまったく矛盾するのである。安倍さんはそれに気づいたのではないか。ちょっと深読みすると「消費税、あげません」で人気をとって解散総選挙で勝つという単純な構図ではなく、代議士たちに「地元を歩いて声を聞いてこい」ということもあるのではないか。もしそこまで考えていたとすれば、安倍晋三はなかなかな(失礼)政治家である。
究極の選択なんですよ。
いつかは財政を健全化しなくてはいけない。それが「今」なのかどうなのか。だから私はクルーグマン教授を官邸に呼び入れたことをここで紹介した。彼の理論に安倍さんは「賭けた」のかも知れない。朝日新聞があまりその価値がわからずにひょっとすると漫然としたのかも知れないアンケートの結果から、私はここまで読み解く。いや、帝国データバンクの数字もあってのことだけれども。「消費増税」と「地方創生」は両立しない。これは確かなことだ。

はあ。天下国家を書いていて、少し元気が出てきた。いや、
元気は元気なのだ。気持ちは。しかし肉体がへろへろ。
昨日は…と私はよく書くが、今週は面白いでしょう。
アホみたいにジムにいってあとは小説を書いているといういつもの記述ではなくて。いやあ、よく今日もお送りする『天国のいちばん底』を事前に書きためていたものだ。今週は、正直言って執筆は無理だった。それでも連載の『SPA!』と『WiLL』はちゃんとまったく締め切りに遅れることもなく書いているのだが、実のところ書いた記憶が飛んでいる。もう「本能」で入稿しているのである。嘘のようだが、ホント。
で、昨日は。何したっけ(笑)。マネジャーのT-
1君がときどき朦朧としはじめた。「ボクら、何をしているんでしたっけ」。こういう時は昨日のオノレが書いた日記を読み直すのである。
<これで狂気のこの一週間、7割くらいはこなしたか。
さすがのT-1君が「ボクら、おかしいことしてますね」と言った。「忙しい誇り」だけは私たちはしていない。あのね、まったくビンボーなの。何をやっているのかよくわからない状態。ちょっとこの「人生における価値」について明日書くこうかな、とCMならぬ一日またぎで予告しておく(笑)。>
ああ、予告通りになりつつあるが、何の参考にもならない。『
あさパラ!』には行ったのである。もうはるかに昔のことのようだ。橋下徹さんが公明党憎しのあまり市長をぶんなげてその選挙区に出るとかいう話題で「大人げない」とコメントしたが、そうでしょう。まあ橋下君らしいけど。そこで朦朧としている私は「公明党、強いですよ。住民票持ってきますから」と生放送で喋ったらしい。怖いなあ。兵庫8区で実感したことだけど。
終えてコロコロを引きずってT-
1君ととぼとぼと京橋の呑み屋街に向かう。『Meets』の担当であるバンブービレッジ君が(意外と長くて面倒くさいことがわかったので、今後はバンビレと略す)誌面刷新の相談をしたいと。昔は「紙面刷新の相談」と言われると「ああ、連載の打ち切りなのだなあ」とドキリとしたが、今では「続けてくれますか」だと思えるようになった。どはははは。