パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

<比大統領、安保法案に「強い尊敬の念」/中国の海洋進出で連携呼びかけ>

勝谷誠彦氏の有料ブログより転載

ベニグノ・アキノ・3世閣下が来日されている。
と言われても咄嗟にわからないでしょう。フィリピンの大統領だ。私はいつも書いているように「第二の故郷はフィリピン」なので、背筋を正してお迎えしている。私の青春は彼の母上とともにあった。コラソン・アキノ閣下が「黄色い革命」をなし遂げて私はその渦中にいたのである。人生のもっとも輝く時機であったかも知れない。3世と書くのは父上がやはりベニグノであったからだ。それがマニラ空港に降り立った時に射殺された。これに関しては墓場まで持っていかねばならない秘密を私は所持しているが、持っていかずにどこかで書くかも知れない。
 父上はマルコスの独裁に対抗する自由化の闘士だった。実はそのころそれほど彼のことを評価していたわけではない。しかし殺されたあとの人々の雪崩のような動きを見て、ああ、それほどの人なのだとわかった。私も若かった。自ら活動家としてその中に投じても不思議ではなかったかも知れない。マニラにあってなんとなくベニグノに対して熱いことを喋っていた。隣にいたのは師匠の加藤博さんである。日本電波ニュース。共産党だ。私の頭の中は複雑に出来ているのである。
 でもなあ。あのベニグノの息子が大統領になって天皇陛下と会っているとはなあ。気持ちとしては「やあ」と握手したいくらいなのだがもちろんそんなことはかなわない。しかし、彼が来日して語った言葉の数々には「密かに応援してきたかいがあった」と私は感動したのである。以下のようなこと、よその国の国会では普通は言わないよ。
 

<比大統領、安保法案に「強い尊敬の念」/中国の海洋進出で連携呼びかけ>

 http://www.sankei.com/politics/news/150603/plt1506030029-n1.html
 <来日中のフィリピンのアキノ大統領は3日、参院本会議場で演説し、政府が今国会で成立を目指す安全保障関連法案について「国会審議に最大限の関心と強い尊敬の念を持つ」と評価した。尖閣諸島沖縄県石垣市)や南シナ海で軍事的圧力を強める中国を念頭に「日本との関係は地域の自由を確保するための最前線にある」と述べ、対中政策で連携を呼びかけた。
 アキノ氏は「両国が最も大きな声をあげて、脅威にさらされている地域の安定を擁護するのは当然の流れだ」と指摘。中国が進める南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島の岩礁埋め立てを念頭に「国際法で明確に付与された範囲の外側で、地理的境界や権原(領域支配の根拠)を書き換える試みによって海洋や地域の繁栄が損なわれる危険にさらされている」と危機感をあらわにした。>
 安全保障関連法案への対立勢力に対する強烈な一撃である。他国がよくここまで踏み込んでくれたと思う。しかしそれが国際社会の常識であって、支那の侵略に対してみんながこれくらいの言葉をもって団結しなければいけないのだ。さすがはコラソンの息子だと、涙が出そうになった。日本国そのものに対する癒し、いや評価もくれている。
 <安保関連法案については「日本は平和維持のため、国際社会に責任を果たす上でより積極的な立場を取っている」と理解を示した。
 アキノ氏は、日本が戦後フィリピンに大規模な政府開発援助(ODA)を行ったことに触れ「日本は過去の傷を癒やす義務を果たす以上のことを成し遂げ、真に利他的な意志を持って行動した」と謝意を示した。>
 繰り返すが私は感動している。朝日新聞などが70年間繰り返してきた「フィリピン人は日本軍の暴虐を忘れない」を大統領自らが軽々と覆してみせたのである。これほど痛快なことはない。

 しかし。何といっても天皇陛下との会話であった。まずは陛下のお言葉を全文紹介させていただく。
 <天皇陛下、比大統領を歓迎/宮中晩餐会でのおことば全文>
 http://digital.asahi.com/articles/ASH6336D4H63UTIL005.html
 今更言うことではないが考え抜かれた深いお言葉である。それに対して。表題は陛下のお言葉であるが、アキノ大統領の発言を紹介したいのだ。
 <両陛下、比大統領と晩さん会/大戦の犠牲に「深い痛恨の心」>
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG03H5O_T00C15A6CR8000/
 <大統領は「過去に経験した痛みや悲劇は、相互尊重、尊厳、連帯に根ざした関係構築に努めるという貴国の約束によって、癒やされてまいりました」と応じた。>
 なかなか言えることではない。母上のコラソンさんは「言葉の大統領」であった。その言葉の力に私はいつも敬服していた。息子さんも系譜をついでいると思える。戦史おたくとして私はフィリピンにはかなりな迷惑をかけたと自覚している。しかしその大統領にこういわれてしまうと下を向くしかない。一方で考えるのだ。あの大陸と半島の方々がひとことでもこんなことを言ったことがあるかと。ずっとわあわあ「カネ寄越せ」「謝罪しろ」しかなかったのではないかと。どちらと仲良くしたいかというと言うまでもない。
 ああ、またマニラに行こうかなあ。ときどき私はあちらに言ってぼーっとしているのである。ただぼーっとしている。ときどき昼間からあいているバアに行って呑んでいる。前の晩に売れ残ったおねーちゃんなどを相手にして。そういう時間をしばらく持っていなかったのがビョーキの原因かも知れない。ちょっと考えてみよう。

 ね、素人地学屋、当たるでしょ。あまりこういうのは当たって欲しくないけど。
 <北海道で震度5弱>
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150604/k10010102431000.html
 <4日午前4時半すぎ、北海道で震度5弱の強い揺れを観測する地震がありました。この地震による津波はありませんでした。
 4日午前4時34分ごろ、北海道の釧路地方中南部震源とする地震があり、震度5弱の強い揺れを釧路市阿寒町で観測しました。また、震度3の揺れを北海道足寄町で観測したほか、震度2や1の揺れを北海道の各地で観測しました。>
 連発する地震津波に関して気象庁などが関連性を言うことはまずない。私はここで書いているプルームテクトニクス理論で関係していると思っているが。
 <気象庁は午前6時40分から記者会見を開き今回の地震のメカニズムや今後の注意点などについて説明することにしています。>
 6時40分?もうすぐですがこれを聞いて送信するのも面倒くさいので、やめておきます。それにしてもなんで「関連性がない」というかなあ。「無駄な不安をあおる」からか。いや、無駄であっても警戒心を持った方がいいのだから私は告知すべきだと思うのだが。「何かおかしい」とはみんな思っているでしょう。であれば「活動期に入った」くらいはあっていいんじゃないかなあ。

 いいことなのだが、私にはひとつ提案があるのです。
 <種子島にロケット新基地/打ち上げ倍増可能に>
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG03H21_T00C15A6MM8000/
 <宇宙航空研究開発機構JAXA)は2019年にロケットの発射基地を種子島宇宙センター(鹿児島県)に新設する。開発中の新型主力ロケット「H3(仮称)」を20年に投入するのにあわせて最新の組み立て施設や自動点検システムを取り入れ、準備期間を1カ月弱に縮めてこれまでの2倍となる年間10機以上の打ち上げに対応できるようにする。>
 パラオに基地、作りませんか。欧州各国は赤道ギニアに基地を持っていてそこから打ち上げる。なぜならば静止衛星を赤道上空にそのまま上げられるからだ。違う緯度からだと赤道まで移動させるのにかなり費用がかかる。だったら日本国も何も種子島固執しないで、赤道に近いところに基地を作ればいいじゃん。
 ましてやパラオは大の親日国である。ODAもいいけれども、これほどの国家プロジェクトとなると落ちるカネが違うでしょう。打ち上げを見に来る観光客だって多いはずだ。世界的な注目も集まる。「パラオに打ち上げ基地を」。私の大きな提案です。

 

日本から救助隊を出せないのかなあ。こんな稚拙なことしかできないのか。
 <長江で転覆の客船、当局が船底の切断作業始める>

 http://www.yomiuri.co.jp/world/20150603-OYT1T50130.html
 <中国湖北省荊州市の長江で乗員乗客456人を乗せた大型客船「東方之星」が転覆した事故で、中国当局は3日夜、水面の上に出ている船底の切断作業を始めた。
 国営新華社通信が報じた。依然400人以上の行方不明者がいるため、船底に入り口を作り、ダイバーによる船内の捜索を本格化させる。
 新華社によると、船底に長方形(55センチ×60センチ)の入り口を開け、救出活動を行う計画だ。3日は朝から警官や兵士など約5000人態勢で捜索を行ったが、夕方までに14人が救出され、26人の死亡が確認されるにとどまっていた。>
 日清戦争のころの支那軍の描写を見るようである。「人はいるが技術がない」。5000人の出動って何なんだよ。それで400人を助けられなくて、なんだか小さな穴を上にあけているのだと?最初に書いたが日本からレスキュー隊を出してやりたい。あるいはサルベージ船を出してやりたい。
 それにしても。支那朝鮮は「造船王国」であって日本国からその仕事をかっさらっていった。そこで作られた船が次々と信じられない転覆をしていることを控えめでもいいから、日本国はもっと広報するべきではないか。「値段ではなく品質を」で日本国で作った船の方がいい、とね。
 私は今から「日本品質の時代」が来ると信じている。最初は小物からかも知れない。しかし車からはては船、飛行機まで「やはりメイド・イン・ジャパンだね」という時が必ず来る。いまはその過渡期のなかなかしんどい時代なのである。けれども品質の良さを守り続ければ顧客は必ず戻ってくる。だって私たちだって、イタリアやフランスのブランド物を大切にするでしょう。もっと大きな市場で日本国はそうしたイメージを持っているのだ。そうなると大きな話になる。
 アニメやマンガが先行している方がむしろおかしいのである。「
モノ」に対する評価はむしろ今までが「良すぎる」ので「半信半疑」になっている。「やっぱりニホンだね」はこれから来る。さて「株」の連載をしている私としては何かを買うべきなのだがそれがわからん。担当のマスギ君、何かみつくろってくないか。


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