2016-10-21 フィリピンがアメリカに背を向けて支那に行くということの重大性をわかっていない大マスコミの不勉強 中華情報 #アジア情勢 有料ブログ 勝谷誠彦の××な日々。 より転載 9:16 2016年10月21日号。 <フィリピンがアメリカに背を向けて支那に行くということの重大性をわかっていない大マスコミの不勉強>。 前略 いろいろとある。フィリピンも大統領の頭がおかしいことがだんだん確定的になってきたが、やはりすぐに迫ったアメリカの大統領選挙か。どうしていまの世界は、こういうキ印だらけなのだろうか。私が歳をとって、冷静に見られるようになったからかも知れない。確かに30年ほど前もキ印だらけだった。しかしまだ若かった私は「凄いなあ」とちょっと尊敬が入って眺めていた。今見回すと、指導者たちが同世代よりも少し上になっていて「こいつ、危ないんじゃない」と違う目線で見ることができる。ドゥトルテさん、やってくれる。 <比ドゥテルテ大統領「米国とは決別する」> http://news.livedoor.com/article/detail/12174118/ <南シナ海問題で対立する中国とフィリピン。注目のトップ会談では、全面的な関係改善で一致した。 北京で20日に行われたドゥテルテ大統領と習近平国家主席のトップ会談。焦点の南シナ海問題について習主席は、対話が重要とした上で、「折り合わない部分は棚上げすることもできる」と伝えたという。 対するドゥテルテ大統領も問題に踏み込まず、全面的に関係を改善することで一致した。そして大統領はその後。ドゥテルテ大統領「アメリカとは決別する。社会的にはさておき、軍事的・経済的に」ドゥテルテ大統領は「アメリカはもうダメだ」と話し、「世界と向き合うのは中国、フィリピン、ロシアの3つしかないことをプーチン大統領に伝えに行くかもしれない」と述べた。> え~っと。どこから話していいのかわからないくらい、このヒトは頭がおかしい。基本的な外交戦略をきちんと言っていないのに、感情だけで先走るのは、もっともやってはいけないことだ。「アメリカはもうダメだ」は私は今年の言葉のなんとか大賞に推したい。かなり可能性があるのが怖いが、本当にトランプさんが大統領になったら「アメリカはもうダメだ」と私も言うかも(笑)。 日本のお元気な若き記者たちがちっとも書かないことを言おうか。フィリピンというのはね「共産主義との闘いの最前線」なのだ。私がいたころはそれが最大のニューステーマであった。共産主義とは何かといえば、支那がとにかくじわじわと赤化しようとやって来るのである。フィリピンにおける華僑などの力はまことに強い。顔でわかるように「貴族」たるアキノ家にもその血は入っている。いい悪いではなく、地政学的にそれほど支那とは近いのだ。 フィリピンは家族と血統の国である。それほど自分のルーツに対する帰属意識が強い。なぜ日本国の記者たちは、ドゥテルテの出自についてきちんと書かないのだろうか。ここでずっと私が書いてきたように、アジアにおいて侵略する支那と防御する日本国の間で、フィリピンはきわめて大事なポジションを持つことになる。であれば、そこのトップになるかも知れない人物について、なぜそうした目配りができないのか。 Rodrigo Roa Duterteは血統的に「かなりの部分が支那人」である。反米であり支那にすり寄る施策の根本にはこのことがあるのに、日本で報じた大マスコミはあるか?フィピンの友人たちはみな眉をひそめている。いきなりこの外交だ。 <中国はフィリピン人に友好的/比大統領> http://japanese.cri.cn/2021/2016/10/20/162s254602.htm <中国を訪問中のフィリピンのドゥテルテ大統領は19日夜、北京で北京在住のフィリピン人代表と面会し、「中国とフィリピンには長い友好の歴史がある。中国はフィリピンのよき友人だ。中国にはおよそ30万ものフィリピン人が滞在している。中国はフィリピン人に対してとても友好的だ」と強調しました。> とにかくベタベタだ。薄汚い話だが、支那からはかなりのカネがフィリピンに流れ込むだろう。私が愛してやまないフィリピンだがドゥテルテがいる間は、あちらの友人たちとの交流もかなりギスギスするかも。 後略 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ (c)2016 勝谷誠彦、katsuyamasahiko.jp All Rights Reserved. 問合せ(メールの未着など):info@katsuyamasahiko.jp 情報提供・感想:stealth@katsuyamasahiko.jp 発行:株式会社 世論社 238