チベット亡命政府首相選、ロブサン・センゲ氏が再選 誹謗合戦に異例の叱責も
【ニューデリー=岩田智雄】インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット亡命政府の首相選の開票結果が27日発表され、現職のロブサン・センゲ氏(48)が得票率57・08%で3万3876票を獲得して、ペンパ・ツェリン議会議長(2万4864票)を破り、再選を決めた。任期は5年。
亡命政府関係者によると、中国でのチベットの高度の自治実現や、亡命チベット人社会の医療体制の充実といった課題が未解決ななか、両候補とその支持者が選挙戦で、対立候補の人格を誹謗(ひぼう)するような非難合戦を展開した。チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世が批判を表明し、側近の神託官が、選挙戦はチベット人の結束を乱したと2人を叱責していた。
ロブサン・センゲ氏は25日、選挙運動期間の短縮を含めた選挙関連法の改正に着手したことや、予防医療・福祉向上のための2つの委員会を設立したことを発表した。
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