沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。
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【速報】
<辺野古違法確認訴訟>次回19日に結審、9月16日判決へ
次回、8月19日の第2回口頭弁論で結審、判決は9月16日午後2時に言い渡される予定。次回口頭弁論では翁長知事の証人尋問を45分実施し、国側は内容次第で反対尋問を45分実施する。
政府と沖縄県は現在辺野古移設を巡る「戦い」の真っ最中。
きょう福岡高裁那覇支部で違法確認訴訟の第一回口頭弁論が行われる。
戦う相手を兵糧攻めにするのは古今東西、勝ち戦の鉄則。
ここに来て政府は「リンク論」という奥の手をもちだし、必勝の構えを示した。 従来「アメとムチ」と揶揄されてきた沖縄振興費(アメ)を、支給しない減らすというのだ。
本音では「基地負担と沖縄振興政策はリンクしている」と知りながら、建前では「リンクしていない」と主張し続けてきた革新勢力。 こんなインチキが続くはずがない。
政府が「リンク論」を公言したのを受け、今朝の沖縄タイムスは合計7面を詰まって久々の大発狂である。
そりゃそうだろう。
これまで支援してきた翁長知事が「高江ヘリパッド建設」で、工事そのものに対して曖昧発言を続け、共産党らに「反対」を迫られ窮地に立たされていた矢先の「リンク論」。 首吊りの足を引っ張るようなものだ。
政府が「リンク論」を採用すれば、復帰以降続いてきた沖縄振興政策の大転換となる。
政府はこれまで沖縄振興の根拠を、本土との格差是正や、沖縄の経済発展を通じて日本の経済成長のエンジンとするなどと位置づけ、「基地の見返り」との認識を否定してきた。
一方、安倍政権は、知事が辺野古の新基地建設阻止を掲げていることに「基地を認めなくても予算を取れると思っている」(政権幹部)と問題視していた。
3日の組閣を前に、内閣府沖縄担当部局の幹部が政府高官に、沖縄振興と基地問題を従来通り切り離すか確認したところ、高官は「それでは駄目だ」と否定的な考えを示した。(4日付沖縄タイムス)
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基地・振興リンク容認
菅氏見解 県側は反発
違法確認訴訟
■二面トップ
リンク明言 政策転換へ
県幹部強い不快感
経済界と分断警戒
県議会与党 一斉に反発
自民、大幅予算減を否定
名護市長 「沖縄差別」
驚き・失望繰り返す
■三面トップ
基地絡み 過去にも減額
98年大田知事が反対表明
沖縄予算 900億円減
■第二社会面
振興を縦 政府に焦り
子の貧困対策 懸念
政策関わった識者に聞く
■社会面トップ
「本音」露骨 怒る県民
闘争宣言だ■アメいらぬ
リンク論に批判続出
【東京】菅義偉官房長官は4日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場の返還に伴う名護市辺野古の新基地建設の進展が内閣府沖縄関係予算の査定に影響を及ぼすとの考えを示した。これまで政府と県が否定してきた基地問題と沖縄振興の「リンク論」を認めた。
菅氏は「工事が進まなければ予算が少なくなるのは当然でないか。米軍との間では嘉手納以南の土地の約7割が返還されることが決まっている。(普天間飛行場や嘉手納以南の)跡地利用が遅れれば、予算が少なくなっていくのは、それはそうでないか」と述べた。
政府による沖縄振興の目的に関し「返還された基地の跡地利用と基地の負担軽減が含まれる。両方の課題を全体的に総合的に推進していく意味ではリンクしているのではないかと思う」とした。
その上で、安倍晋三首相と仲井真弘多前知事で合意した2021年度まで毎年3千億台の沖縄関係予算の確保は「ここはしっかり約束通り守っていきたい」と強調した。
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県議選で敗北し、参院選では現職沖縄担当大臣が落選など、このところ沖縄の選挙に関する限り政府側は連戦連敗。
もはや失うものはないと開き直ったのか、安倍政権は沖縄と政府のクッション役を任していた沖縄担当相に沖縄に何のかかわりもない人物を選んだ。
だからと言って実力者の菅官房長官が「反対するから金はやらない」などと露骨な対応をするはずはない。
新聞の発狂報道に比べ、きわめて冷静かつ論理的に「リンク」の必然性を述べている。
>菅氏は「工事が進まなければ予算が少なくなるのは当然でないか。米軍との間では嘉手納以南の土地の約7割が返還されることが決まっている。(普天間飛行場や嘉手納以南の)跡地利用が遅れれば、予算が少なくなっていくのは、それはそうでないか」と述べた。
>政府による沖縄振興の目的に関し「返還された基地の跡地利用と基地の負担軽減が含まれる。両方の課題を全体的に総合的に推進していく意味ではリンクしているのではないかと思う」とした。
なるほど、言うことを聞かないから金を出さないのではなく、(反対の結果)「工事が進まなければ予算が少なくなるのは当然でないか。米軍との間では嘉手納以南の土地の約7割が返還されることが決まっている。(普天間飛行場や嘉手納以南の)跡地利用が遅れれば、予算が少なくなっていくのは、それはそうでないか」と、論理的だ。
唐突に見える「リンク論」に関しても、(沖縄振興の目的は)「返還された基地の跡地利用と基地の負担軽減が含まれる。両方の課題を全体的に総合的に推進していく意味ではリンクしているのではないかと思う」と説明責任を果たしている。
菅義偉官房長官が沖縄の米軍基地と沖縄振興政策の「リンク論」を認め、従来の政府方針を撤回したのは、沖縄関連予算の大幅な減額や、沖縄関連の税制優遇制度延長を厳格に判断することを見通しているからだ。基地と振興を切り離すとしてきた従来の政府方針を撤回し、完全に沖縄を組み敷く姿勢を明確に打ち出した。県に対する再提訴に加え、東村高江周辺のヘリパッド新設強行、名護市辺野古陸上部の工事再開と三正面攻勢の姿勢を見せる政府だが、さらに基地と振興のリンク論で追い打ちをかける格好だ。
関係者によると、前沖縄担当相の島尻安伊子氏が落選したことで、政府・与党内に「これ以上沖縄を優遇する必要はない」との意見が強まり始めている。本年度の予算は3350億円だが、政府内には「300億円の上積みはいらない」(自民党関係者)との声があり、那覇空港滑走路増設の工事費を含めて3千億円台をわずかに超えればよいとの見方もある。振興策を切り詰めることで、県内での翁長雄志知事の求心力を弱める狙いがある。
8月末に次年度の概算要求を控え、5日には米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題を巡り、国が提起した不作為の違法確認訴訟の第1回口頭弁論が開かれる。それを前にリンク論を認めて、知事に“脅し”をかけることで、県との折衝で優位に立ちたい思惑も透けて見える。
一方で菅氏は、沖縄振興計画に明記された沖縄の「社会的事情」に跡地利用や基地負担軽減も含まれているとして、リンク論の理屈付けを図った。だが、振興計画の根拠法となる沖縄振興特別措置法は法律の目的として、沖縄の特殊な事情に鑑みるとともに「沖縄の自主性」を尊重することも理念化されている。
鶴保庸介沖縄担当相は4日の会見で、基地に対する翁長知事の姿勢が振興策に影響を与えるかを問われ「基地の問題に対する態度をリンクさせようとする情勢を私はつくりたくない」と否定した。だが、菅氏らが振興を盾に米軍基地に反対する翁長知事の姿勢に揺さぶりをかけていることは事実であり、その姿は沖縄振興特別措置法の理念とは大きく懸け離れたものだと言わざるを得ない。(池田哲平)
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>基地と振興を切り離すとしてきた従来の政府方針を撤回し、完全に沖縄を組み敷く姿勢を明確に打ち出した。県に対する再提訴に加え、東村高江周辺のヘリパッド新設強行、名護市辺野古陸上部の工事再開と三正面攻勢の姿勢を見せる政府だが、さらに基地と振興のリンク論で追い打ちをかける格好だ。
事実上、安倍政権で沖縄米軍基地問題の最高責任者である菅官房長官は、2014年の沖縄県知事選の前「どちらの候補者が当選しても辺野古移設は終わった案件で、埋め立て工事は粛々と進む」と何度も明言していた。
ところが、埋め立て工事を断行できなかった理由は、沖縄2紙が扇動する「民意」に気兼ねする面もあった。
>前沖縄担当相の島尻安伊子氏が落選したことで、政府・与党内に「これ以上沖縄を優遇する必要はない」との意見が強まり始めている
いくら政府が「民意」に気兼ねしても沖縄2紙の政府に対する敵意を緩和することは出来ない。
沖縄2紙の顔色を見る必要がなくなった結果が、「リンクする」という本音の吐露だ。
追い詰められた翁長知事を沖縄2紙はどこまで支え続けることができるのか。
お手並み拝見である。
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