パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

カンボジアの政治はフンセンの独裁 木材伐採を巨額の賄賂で黙認



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月6日(火曜日)
         通巻第5625号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~

 フンセン(カンボジアの独裁者)はどこまで腐っているのか?
  禁止されている木材伐採を巨額の賄賂で黙認し、ベトナムへ密輸している

****************************** *******
 カンボジアの首都プノンペン河添いのリバーサイドホテルに宿泊したのは昨年師走だったか。毎日夕方にスコールがあって、ときに「道路が川」となる。
浸水でエンストを起こすバス、バイクが多く、幹線道路は渋滞、深夜なら空港から30分の道行きが弐時間半もかかった。

 雷雨に遭遇した夜、目の前のトレンサップ川を見ていた。
はじめは上流地域にも激しい雨風があって、木木が倒れ大量の枝がされているのかと思った。次から次と木の枝、それも大木から伐採した枝だからかなり大柄で、長いのだ。緑葉をつけたまま、流れてゆく。夥しい量である。しかも切れ目がない。

昼も、いや晴れた日にも川に流れているのは流木ならぬ流枝なのだ。「なぜだろう?」と訝しんだが、ガイドに聞いても要領を得ない説明しかなかった。
メコン川ラオスからカンボジアの南北を流れ、ベトナムへ注ぎ込む。プノンペンでトレンサップ川と合流するから、相当の急流である。

ようやく謎が解けた。
ベトナムの木製家具の輸出は年間80億ドル。主として中国へ輸出されている。ベトナムは、この家具の原木をラオスカンボジアから「密輸」している。
おおまかな製材を終えた木々である。ラオスカンボジアの官憲がグルになって、ベトナムの業者から破格の賄賂を受け取っており、とくにカンボジア政府高官に流れている。

カンボジア政府は表向き、木材の輸出を禁止している。森林地帯が禿げ山になれば豪雨に襲われて保水力を失い、下流地域は大洪水に見舞われるのは必定だからである。

ところがカンボジアの国立森林公園でおこなわれている闇の伐採は、官憲もアンタッチャブルの世界で、國際査察団の報告でも50万立方メートルの木材が不正に輸出されたという。
見回りに入った監視団は命がけであり、2007年以来、じつに20名が殺害されている。この一月にも三名の警官が取り締まり中に殺害された。

カンボジアの政治はフンセンの独裁、野党政治家は刑務所に入れられたか、海外逃亡を余儀なくされており、西側のメディアに木材不正輸出の実態を詳細に報じるよう、働きかけをしてきた。
     ◎▽□み◇◎◎や◎▽◇ざ◎□◇き□◇◎