パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

パキスタン首相)がサウジアラビアを電撃訪問   IMF管理を回避するために、金融危機を克服しなければならない



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~
宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)9月18日(火曜日)
        通巻第5834号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~

 カーン(パキスタン首相)がサウジアラビアを電撃訪問
  IMF管理を回避するために、金融危機を克服しなければならない

****************************** *******

 イムラン・カーン首相は9月17日、イスラマバードを発ってリヤドを訪問する。国王の招待により、二日間の実質的な訪問で主たる議題は今後の経済援助。とくに金融援助の詰めを行う。

 すでに中国とのCPEC(中国パキスタン経済回廊)プロジェクトは620億ドルという途方もない借金のため、パキスタンは西南部のグアダル港を43年間、中国の租借地として認めたうえ、追加で20億ドルの緊急融資を受けた。

 他方、バジワ陸軍大将が北京を訪問している。経済援助が表向きのテーマだが、両国は半世紀以上の軍事同盟国であり、国家安全保障問題、アフガニスタン問題、インド戦略などを話し合ったと見られる。

 このタイミングでカーン首相は就任後初の外国訪問を中国ではなくサウジアラビアとしたことの意味は重要だろう。サウジと中国のバランスをはかり、外交の梃子とする企図はありありとしている。

 第一にパキスタン核兵器開発は、おおむねサウジアラビアの資金援助があってなされた。サウジは万一の危機に遭遇したときはパキスタンの核を活用する(背後からイランを攻撃できる)

 第二に首都のイスラマバードに聳える世界一巨大なモスクも、サウジアラビアが全額寄付して建てられた(1966年、サウジ国王ファイサル国王が寄付した)。
それまで首都はカラチだったが、イスラマバードを人工都市として、新しい首都を都市計画に基づいて碁盤の目のような整然とした都を建設したのだ。筆者も行ってみたことがあるが、パキスタンのあらゆる場所の喧噪、猥雑な風景とは別世界、静かで清潔な都市である。
隣のラウルピンジには国連の事務所がある。


『ザ・タイムズ・オブ・インディア』(2018年9月18日)の報道では、パキスタンは「IMF管理体制になることを回避するために、金融危機を克服しなければならない」として資金援助を要請するが、すでに45億ドルの緊急融資が内定しているという。

     ▽◎◇◎み◇◇▽◎や◇◎◇◇ざ◇◎◇◇き◎◇◇◇