パルデンの会

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 人民解放軍兵士、香港の町中へ出現 中文大学構内からは学生が誰もいなくなった

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宮崎正弘の国際情勢解題」
令和元年(2019)11月17日(日曜日)弐
         第4号
(旧「宮崎正弘の国際ニュース早読み」解題。通巻6279号)
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 人民解放軍兵士、香港の町中へ出現(昨年の台風被害以後初。四百名が清掃作業)そして中文大学構内からは学生が誰もいなくなった
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 区会議員選挙直前になって、武闘派学生らは戦術を急遽変更した。第一は選挙優先。第二は休息、つまり兵力温存。第三は内部分裂を回避するためである。
 香港の区議会選挙は24日に迫った。世論は民主陣営の優勢を伝えるが、この選挙は日本でいうところの「民生委員」。政治的影響力は町内会の決め事であり、地区の自治が香港政庁の政策決定にどれほどの影響があるかを考えると意義は薄い。
 だが、今回の区議会選挙を民主陣営が重視するのは世論である。どこまで民主陣営が票を伸ばせるか、それとも旧態依然とした地区のボスが選ばれるのか。

 中文大学のキャンパスから16日午後十時を期して、誰もいなくなった。
香港大学などでは占拠していた学生のなかでも穏健派が校内の清掃を始めた。武闘継続を主張していたグループは肩を落としている光景も散見された。しかし紅勘駅にちかい香港科技大学では、17日早朝現在、まだ学生の籠城が続いている。屋上から火炎瓶を投げるため、駅の周辺は清掃作業ができないという。

 道路が封鎖された地域の住民も総出となって清掃作業。交通アクセスが失われると生活が維持できないからだ。地下鉄と海底トンネルが封鎖されたため、フェリーは九龍半島香港島の便を増便した上、無料開放した。それでも長い列ができた。
親中派の数十人は政庁前に集まり「秩序回復有難う」と「感謝」の集会を行った。


人民解放軍の柔らかな出動演出には、民主側も一本取られた?

人民解放軍兵士400名が道路の清掃作業に駆り出された。イメージ向上作戦である。カーキ色の半そでシャツに黒の半ズボンといういでたちで、ごみを片付ける。
がれきの山となった道路、トンネル、ハイウェイに散乱する投石用のブロック、鉄柵、火炎瓶の残骸など大量のごみを排除し、交通アクセスを回復して香港の人々のライフラインを確保する。台風被害のあとの災害救助である。人民解放軍の柔らかな出動演出には、民主側も一本取られた?

 しかし香港市民の多くは「単なるジェスチャー」「兵士のボランティアで政庁の要請はないと言っているが、見え透いた政治演出だ」と冷ややかな視線を投げ、「逆にこれは解放軍出動の前触れではないのか」と不安視する声が強い。

まさに「最初はボヤだった。対応を間違えて大火になった。つぎは焦土だ」と以前に書いたが、香港は焦土のごとき、荒廃した都会に様変わりした。
地下鉄がとまったことは、ライフラインが成立しない。山手線がとまったような事態だったのだ。

 他方、刑務所の管理部隊が、政庁や長官公邸など重要箇所の警備のため、配置換えとなった。警備側の配置転換が何を意味するのか。軍の投入の前触れなのか。
□△○み△□△○や△△○ざ◎△□○き□△□