パルデンの会

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日本のメディアはテレワーク、地方への移転、ウーバーなどで騒いでいても、食糧の安全性向上と確保にはなにほどの関心も無いようである。

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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)3月1日(月曜日)
  通巻第6816号
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 ビル・ゲーツが全米第一位の農地所有者になっていた
   242000エーカーの農地で「グリーンエコノミー」を率先
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 マイクロソフト創業者のビル・ゲーツが全米最大の農地所有者となっていた。
 土地所有という文脈では、全米一位はジョン・マロンの220万エーカー、ついでテッド・ターナー(CNN創始者が200万エーカーを所有し、第三位が、かのアマゾンの創始者ゾスで、42万エーカー(主にテキサス州)。1エーカーはおよそ4047平方メートルである。

 ところが、ビル・ゲーツが投資した土地はすべてが農地で、土地投機ではない。
実際に穀物、綿花、牧畜も営んでおり、これらは「カスケード」という専門会社を通じて行われている。
 最大の所有農地はルイジアナ州で69071エーカー、継いでアーカンソー州で47927エーカーなど全米18州に24万2000エーカーの農地を保有し、その価値は1210億ドルに相当する。

 世界の富豪でトップは時価総額があがった「テスラ」のイーロン・マスク、二位がベゾス、そしてビル・ゲーツは三位だが、資産は1320億ドルと見積もられる。近年は、バークシャー・ハザウエイウォーレン・バフェットと組んでの慈善事業団体など社会貢献が目立つ。

ビル・ゲーツの究極の狙いは「グリーンエコノミー」である。
農業技術を効率運用して生産を増やし、安全な食の確保を求めてAIを駆使する近代的な手法での農作物生産、バイオ技術を遣う食の安全向上と、合成ビーフなど、すべてが食糧安全保障に繋げるという明確な戦略をもつ。農業従事者は出稼ぎが多いが、農園経営は専門家に任せているという。

コロナ禍の次に何が起こるか。こうしたビル・ゲーツの動きは参考になるのではないか。
いかなる産業が興隆するかのシナリオに「帰農」があるが、日本のメディアはテレワーク、地方への移転、ウーバーなどで騒いでいても、食糧の安全性向上と確保にはなにほどの関心も無いようである

テレワークによる東京離れで、先端をゆくのは淡路島に本社移転のパソナが挙げられる。
農村部への移住は顕著となって、東京近郊は栃木、茨城、群馬、静岡にも及んでいるが、空港が近いという意味では徳島県神山町、和歌山県白浜町鳥取県米子市などへの本社移転が進んでいる。
この傾向はコロナ以後も続くのだろうか?
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