パルデンの会

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中国はロシア制裁に加わらず、逆に金融システムでルーブルを補助し、貿易では石油とガスの輸入を増やし、ひいてはロシアを支援している。王毅が巴里に現れた。西ヨーロッパとの関係修復が目的だが

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 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月17日(金曜日)弐
       通巻第7642号
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 王毅が巴里に現れた。西ヨーロッパとの関係修復が目的だが
  ロシア制裁に加わらない中国を西欧はいかに扱うのか
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二月十五日、王毅は巴里に現れた。
フランスのカトリーヌ・コロンナ外務・欧州問題大臣と握手を交わした。マクロン大統領府は「食料安全保障に関して世界で最も脆弱な国々に対するロシアのウクライナ侵攻の結果について話し合った」としたが、会議は非公開だった。

 王毅は前外相、現政治局員のポストにあって中国外交を展開するトップ、定年を超えて予想を覆した政治局入りは「戦狼外交」で世界中を派手に動き回り、習近平に追従したからだ。

 王毅はイタリア、ハンガリー、ロシアを訪れ、17日に「ミュンヘ安全保障会議」で講演する。王毅ミュンヘンで、ブリンケン米国務長官とも会談する。 

 この王の訪欧はいくつかの思惑がある。
 第一に欧州との関係修復である。貿易相手国として重要だからだ。
 第二にスパイ気球問題で険悪となっている中米関係の説明、すこしでも欧州の対中国感情を和らげたいらしい。

 しかし欧州はウクライナ戦争に関してはほぼロシア制裁で一致し、かつウクライナへの支援に温度差はあったものの武器供与もしくは人道援助を継続している。こんな状況なのに中国はロシア制裁に加わらず、逆に金融システムでルーブルを補助し、貿易では石油とガスの輸入を増やし、ひいてはロシアを支援している。

ウクライナ侵攻非難を中国が拒否している事態は西側諸国との関係をさらに悪化させるだろうし、多くの国々と亀裂が生じている。
例外的なのはハンガリーで、王毅ブダペスト訪問を予定しており、オルバン首相といかなる話し合いをもつのか、おおいに興味があるところである。

     ◎☆□☆み□☆☆□や☆□☆□ざ☆□☆□き☆□☆□