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米国家情報長官室はコロナウイルスの起源に関する政府報告書を公開した。この報告書はウイルスが中国武漢の研究所で発生した可能性があるという説に信憑性を与える

コロナ起源報告書 研究室流出説の「信憑性を高める」=議員

コロナ起源報告書 研究室流出説の「信憑性を高める」=議員
下院情報委員会委員長のマイク・ターナー議員らは共同声明で、機密解除された報告書は 「完全な透明性への有望な一歩」であると述べた。現在議会と前議会の両委員会が収集した情報は、「研究室流出の可能性を裏付けている 」と述べた (Photo by STR/AFP via Getty Images)
 
2023/06/29
 
更新: 2023/06/29 大紀元
 
  • 米国家情報長官室(ODNI)は23日、コロナウイルスの起源に関する政府報告書を公開した。下院情報委員会とコロナウイルス流行委員会の委員長は、この報告書はウイルスが中国武漢の研究所で発生した可能性があるという説に信憑性を与えると述べている。

議会は今年初め、武漢ウイルス研究所(WIV)とパンデミックの起源との間の潜在的なつながりに関する情報の機密解除を義務付ける法案を可決した。

機密解除された報告書は、パンデミック以前のWIVの活動についての洞察を提供し、コロナウイルスの起源についての情報コミュニティ(IC)の理解を示している。ただし、ウイルスの発生源を明確に特定することはできない。

「すべての機関は、自然起源と実験室関連起源の両方が依然として最初のヒト感染を説明する合理的な仮説であると評価している」(pdf)。

この報告書には、国家情報会議(NIC)、エネルギー省、連邦捜査局(FBI)、中央情報局(CIA)、その他の無名機関の評価が含まれている。

NICと他の4つの情報機関を含む大多数の機関は、動物由来説の可能性が最も高いと考えている。

しかし、エネルギー省とFBIは、ウイルスは実験室で発生したとの見解。

CIAともう一つの機関は、コロナの正確な起源を特定できないでいる。なぜなら、どちらの仮説も重要な仮定に依存しているか、矛盾する報告に直面しているからである、と報告書は述べている。

報告書では、関係機関の 「ほぼすべて 」が、このウイルスは遺伝子操作されたものでも、生物兵器として作られたものでもないとしている。しかし、実験室由来という仮説については各機関の間で意見の不一致がある。

 

武漢実験室「遺伝子組み換えの痕跡は残っていない」

パンデミック前、WIVは「公衆衛生に関連した研究」の一環として中共軍と協力していた。WIVの科学者の中にはコロナウイルスに関する実験を行っていたが、報告書によると、これらのウイルスに遺伝子組み換えの証拠はない。

しかし、報告書は、パンデミック前のWIVがSARS-CoV-2の「合理的に祖先となり得るウイルス」を持っていなかったと述べている。代わりに、ウイルスは主に「ウイルス学とワクチン関連の作業」に使用されていた。

2017~19年にかけて、WIVは研究プロジェクトに資金を提供し、「中国の病原体に関する知識を強化し、軍の防衛とバイオセキュリティのニーズのために早期疾病警告能力を強化する」プロジェクトに人員の一部を参加させた。

「この研究は公衆衛生上の必要性を意図したものであり、使用されたことが知られているコロナウイルスは、SARS-CoV-2の作成につながるにはあまりにも遠い関係にあるとICは評価している」

 

武漢ウイルス研究所の不十分なバイオセーフティ対策

WIVはパンデミック以前からSARSに似たコロナウイルスの取り扱いに関してバイオセーフティ上の懸念が指摘されていた。

報告書は、WIVの研究者の一部が、パンデミック以前にSARSのようなコロナウイルスを取り扱う際に、少なくとも一定期間において適切なバイオセーフティ予防策を講じていなかった可能性があると指摘している。そのため、ウイルスにさらされる危険性が高まった。

バイオセーフティの改善、トレーニング、調達が2019年半ばに行われていたと報告書は述べている。しかし、ICはそれらの措置のきっかけとなった具体的な事件を把握していない。これは、中国におけるより広範なバイオセキュリティ法制化と同時期であった。

報告書で強調されている問題の1つは、2017年にWIVのBSL-4実験室が認定された後でも、より高い生物学的封じ込めプロトコルを必要とする病原体に関する中国の決定に関する透明性の欠如である。さらに、施設では適切な訓練を受けた職員が不足していた。

2019年には、リスクが知られているにもかかわらず、より低封じ込めレベルの実験室で実験が行われた。

2020年、コロナの発生からわずか数か月後に、WIVの高度な封じ込めレベルの実験室の査察が行われた。この検査では、機器の更新、消毒対策の追加、換気システムの改善など、さまざまな問題が指摘された。

報告書は、これらの指摘はコロナ発生に対する研究所の危機対応中になされたものであり、発生前のWIVのバイオセーフティ状況を「必ずしも示していない」可能性があると注意を促している。

2019年秋、コロナの発生の前にWIVの研究者たちが体調を崩した。ICの評価は、彼らがSARS-CoV-2に感染したという説を 「支持も否定も」しないとし、彼らの症状は「コロナと一致するが、診断的ではない」とした。報告書によれば、彼らの症状は 「多くの病気によって引き起こされた可能性があり、いくつかの症状は新型コロナウイルス感染症とは一致しなかった」
 

中国には「重大な説明責任」がある

下院情報委員会委員長のマイク・ターナー議員(共和党オハイオ州)とコロナウイルス流行に関する特別小委員会委員長のブラッド・ウェンストラップ下院議員(共和党オハイオ州)は共同声明で、機密解除された報告書は 「完全な透明性への有望な一歩」であると述べた。

2人の共和党議員は、「誰もが真実を知る権利がある」と宣言。現在議会と前議会の両委員会が収集した情報は、「研究室流出の可能性を裏付けている 」と述べた。

さらに、「コロナの出所について調査を継続し、今日得られた情報はその調査をさらに進めるのに役立つ」と表明した。

中共と中国軍は、真剣な説明をしなければならない。国家情報長官室と情報機関が機密指定を解除したこの報告書は、コロナウイルスの集団感染が中国の武漢のウイルス学研究所から発生した可能性が高いことを示唆するものである」と2人は指摘している。

「政府説明責任局が先週発表した報告書によれば、コロナウイルス研究を行っていることで知られている中国の組織に、米国の税金が流れているとのことである」と彼らの声明は続けた。

「我々はODNIからの報告書に感謝しているが、コロナウイルスの起源についてのさらなる調査とともに、入手可能なすべての証拠の裏付けを継続しなければならない」

オーストラリアを拠点とするエポックタイムズ記者。