パルデンの会

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「マスメディアによる重大情報隠蔽」という組織的行為がなければ、ジャニー喜多川の性虐待の被害は、ここまで拡大していなかったことは確実です。

京大教授が激怒。ジャニーズ事務所を叩く資格などない性加害問題の「主犯格」

Tokyo,,Japan,-,June,17,,2023:,The,Top,Of,The

 

2000年代初頭には裁判所がジャニー喜多川氏の性加害を認定したにもかかわらず、その後もジャニーズ事務所をおもねるような姿勢を見せ続けてきた大手メディア。
 
そんな彼らがここに来て突然同事務所批判を展開し始めるという手のひら返しに、各所から批判の声が上がっています。今回のメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』では京都大学大学院教授の藤井聡さんが、ジャニーズ事務所と同じく性加害を隠蔽してきた大手メディアもジャニー喜多川と並ぶ「主犯格」であると断罪。さらにマスコミが腐敗してしまった日本にもはや自浄作用は存在しないとの認識を記しています。

(この記事はメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』2023年9月9日配信分の一部抜粋です)

マスメディアこそが「主犯」。ジャニーズ性虐待隠蔽でも裁かれぬ大手新聞社とテレビ局

ジャニー喜多川による児童・青少年に対する性虐待問題は、BBCで大きく取り上げられて以来、ようやく日本のTV・新聞も取り扱うようになりました。

そして、真の意味で「中立」な調査委員会が調査を行ったところ、その児童虐待・青少年虐待は半世紀にわたって繰り返され、その被害者も数百人、数千人規模という空前絶後の規模であることが明らかとなりました。

しかも重要なのは、そうした性虐待の事実を、ジャニーズ事務所は組織として認識し、その上でその事実を意図的に隠蔽し続けていたことも明らかとなりました。

今、新聞TVの各報道機関は、以上の「調査期間が発表した事実」を報道する形で、ジャニー喜多川性虐待問題を報道しています。例えば、コチラ。

● 【ジャニーズ】34年前“怒りの”告白ビデオ入手「騙すのはよくねえっつんだよ!」複数の当時Jr.も証言【報道特集】

しかしこの問題を隠蔽したのは、ジャニーズ事務所だけではありません。

今、この問題を報道している大手のTV新聞も、ジャニーズ事務所と全く同じく、この超大規模性虐待問題を隠蔽し続けたのです。

したがって、この事件の主犯はジャニー喜多川であったとしても、ジャニーズ事務所と大手TV新聞社もまた、共犯という形で大きな罪を負っているのです。

したがって今、TV新聞は、自分自身が本事件について共犯行為を働きながら、その反省を行うこともなく、全くもって「ほっかむり」しながら、第三者の立場でいけしゃぁしゃぁと、この性虐待事件を報道しているのです。

この「マスメディアによる重大情報隠蔽」という組織的行為がなければ、ジャニー喜多川の性虐待の被害は、ここまで拡大していなかったことは確実です。したがって、本件についての「マスメディアによる重大情報隠蔽」は、極めて深刻な被害をもたらしたわけであって、したがって本来ならば、新聞TV各社は近代的法制度によって裁かれなければなりません。

しかし、残念ながら近代社会というものは、法的な責任単位が「個人」であって「組織」ではないため、新聞TV各社という「組織」を罰する法制度は存在していないのです…。

それはちょうど、オウム真理教統一教会、ビッグモーターが「組織」として十分裁かれていないのと全く同じ構図があるのです。

いわば、新聞TV各社は、「マスメディアによる重大情報隠蔽」という巨大な罪を犯したにも関わらず、法律の網の目をかいくぐっていけしゃぁしゃぁとビジネスを継続し続けているわけです。

つまり、「ジャニー喜多川問題についてのマスメディアによる重大情報隠蔽事件」の「主犯」はまさにその新聞TV各社であるにも関わらず、その罪は、一切法的に裁かれないのです。

本当に腹立たしい話しです。

自らが持つ特権を駆使し社会的制裁からも逃れる大手メディア

しかも、「法律の網の目かいくぐった犯罪」に対してできるのは、「社会的制裁」しかないのですが、その主たる執行者は、新聞TVのマスメディアです。

だから、社会的制裁において新聞TVには、我々の中で唯一最大の特権を持っているのですが、新聞TVは、その自らが持っている特権を十全に駆使する事を通して、自らの犯罪行為に対する社会的制裁からも逃れているわけです。

重ね重ね、本当に腹立たしく思います。

一般に、公的権力者がその権力を公的目的でなく私的に流用する行為を「腐敗」と言います。

そんな「腐敗」としては、政治家や官僚による権力私物化が一般には有名ですが、別に権力者は政治家・官僚だけではありません。

新聞TVも立派な「権力者」なのですから、彼らだって「腐敗」するリスクは常に存在しているわけです。

そして、今回のジャニー喜多川性虐待事件についての半世紀にわたる「新聞TV各社による報道事実隠蔽事件」は、日本の新聞TV各社が巨大な腐敗によって侵食されているという事実を明らかに示しているのです(そして、この新聞TVによる「犯罪行為」はいま、ワクチン問題において巨大なスケールで進行しています。ついてはこの件については明日、取り上げようと思います)。

そして、その腐敗は、BBCや国連という外国組織によって初めて白日の下に晒される事になったのです。

本来マスメディアは社会の自浄作用のために存在するものですが、そのマスメディアそのものが腐敗してしまった日本には、もはや自浄作用が存在してはいないのです…。

誠に残念な状況です。

こんな状況だから、自主独立することはもちろんのこと、デフレ脱却にせよ、コロナ対策にせよインフレ対策にせよ、あらゆることが日本には何もまともにできないのです。

それもこれも、日本が腐敗しているからです。

絶望的な気分にならざるを得ませんが、絶望の中の唯一の希望は、その絶望的状況を過不足無く的確に認識するところからしか生まれ得ないのです。

 

 

(後編に続く。この続きをお読みになりたい方は、初月無料のメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論』をご登録ください