パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

専制体制を敷く母国の民主化を求める在日の外国人らが、国連が定める「世界人権デー」の10日、「独裁国家と戦い、自由・人権を勝ち取ろう」をテーマに東京・新宿でデモ活動を行った。

「自由と人権を勝ち取ろう」世界人権デーに香港やカンボジアなど12民族200人がデモ

奥原 慎平
 

産経ニュース

 

世界人権デー」に合わせて自由や民主の価値を訴える在日の外国人ら=12月10日午後、東京・新宿(奥原慎平撮影)
 

専制体制を敷く母国の民主化を求める在日の外国人らが、国連が定める「世界人権デー」の10日、「独裁国家と戦い、自由・人権を勝ち取ろう」をテーマに東京・新宿でデモ活動を行った。香港やカンボジアミャンマー出身の12民族約200人が「自由」や「人権」を叫びながら、日曜の繁華街を練り歩いた。

デモ活動は約10年前に国際人権団体が世界人権デーに合わせて企画した試み。近年は在日チベット人団体が主催し、ウイグル南モンゴルなどの団体に加え、昨年はウクライナベラルーシなど年々参加民族が増えている。参加者の主な発言は以下の通り。

北朝鮮脱北者で「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」、金明俊(キム・ミョンジュン)氏

北朝鮮民主化を訴える脱北者の金明俊氏(中央)

北朝鮮は独裁者に対し、集まって文句を言うことができない国だ。闘う手段は逃げることしかない。脱北者が50万人くらいに増えれば、北朝鮮もつぶれるのではないか。そうなってほしい」

「在日ミャンマー人コミュニティ」のキンゼヤー氏

「在日ミャンマー人コミュニティ」のキンゼヤー氏(右から2人目)

ミャンマーでは基本的な人権が守られず、自分の意見を語ることもできなかった。平和的に集会を行っても、暴力と弾圧で多くの若者が命を落とした。国際社会は圧力をかけているが、ミャンマー軍には全然効いていない。ミャンマーの革命は転換期を迎えている。多くの若者が決意をもって独裁政権と戦っている。世界のミャンマー人も支えていく」

「在日カンボジア救国活動の会」の露木ピアラ氏

「在日カンボジア救国活動の会」の露木ピアラ氏(左から2人目)

カンボジアでは真の民主的な選挙が行われていない。野党の幹部が国外追放され、今年7月の総選挙に参加予定だったキャンドルライト党は書類不備を理由に参加できなかった。野党の幹部やメンバーは弾圧されている。世襲政権には絶対に反対だ。カンボジア国民には言論の自由、集会の自由がない。民主的な国の日本に住んでいるので、みんなで一致団結して独裁国家と闘いたい」

 

在日ウクライナ人でつくる「Stand With Ukraine Japan」のイーゴリ・イグナティエフ

「Stand With Ukraine Japan」のイーゴリ・イグナティエフ氏(右)

「独裁者の顔は追い詰められた表情だ。無意味で絶望に満ちているように思えるときでも、闘う者だけが克服できる。われわれは団結すれば、より強くなる。あなたには武器がある。独裁者で統治される国や関連企業の商品をボイコットしよう。世界中にあなたの国についての情報を広め、地元の抵抗運動を支援しよう」

在日イラン人のソマ氏

在日イラン人のソマ氏

「2022年9月にイランの若い女性がヒジャブ(女性の頭部を覆うスカーフ)のルールに違反して、逮捕され、事実上殺され、『女性・命・自由』のスローガンがイラン全土で広がった。ただ、外からの支援は少なく、街頭デモはかなり下火になった。独裁体制はますます弾圧的になっている。いつかどこかで独裁体制に対し反対の声を上げるのは間違いない。その現状を皆さんに訴えたい」

在日ベラルーシ人有志のムラシュカ・マリーナ氏

在日ベラルーシ人有志のムラシュカ・マリーナ氏

「これだけ多くの人が人権問題に声を上げているが、改善するどころか悪化の一方だ。海外で暮らすベラルーシ人も安心できない。民主化を求めたことを理由に逮捕された例がある。だが、独裁国家をひとごととして考えてはいけない。民主主義国は経済的な利益を優先し、独裁国家を放置すると、独裁者は協力し合い、自国民だけではなく、他の国にまで危険をもたらすだろう」

 

在日香港人でつくる「Stand with HK@JPN」のウィリアム・リー氏

「Stand with HK@JPN」のウィリアム・リー氏

「周庭(アグネス・チョウ)氏も香港に軟禁されていたが、カナダ留学が認められ、亡命が決まった。無事に香港から出国できたのは、中国に国際的な圧力をかけられたおかげだと思う。継続的に人権に対して訴えることが独裁国家に対するプレッシャーになる」

「反暴政アライ・台湾」の丘心儀(きゅう・しんぎ)氏

「反暴政アライ・台湾」の丘心儀氏

「台湾も中国の脅威があり、いつか侵攻されるかもしれないといわれる。ロシアによるウクライナ侵略はひとごとではない。これからも頑張っていきたい」

「日本ウイグル協会」のサウト・モハメド

「日本ウイグル協会」のサウト・モハメド

ウイグルの状況は深刻だ。法的な手続きを経ないまま人々が強制収容所で苦しんでいる。ウイグルのジェノサイドの問題は日本にも影響している。ウイグルで作られた綿花やジュース、ソーラーパネルを使うことで、知らないままに日本も強制労働に加担しているかもしれない。中国の人権弾圧は、日本のような民主主義、自由主義の国にも影響する。人権と自由は与えられるものではなく、闘って勝ち取るものだ」

南モンゴルクリルタイ」のオルホノド・ダイチン氏

南モンゴルクリルタイ」のオルホノド・ダイチン氏

「人権や自由は生まれつき与えられた概念だと思う。中国で暮らしている南モンゴル人たちは中国の独裁政権のもとで長年苦しんできた。人権、自由、平等はわれわれには一切ない。遊牧が失われ、民族は残酷な弾圧を受けた。母語で教育を受ける権利も奪われている」

 

中国の民主化を求める「民主中国陣線」の盧家熙(ろ・かき)氏

「民主中国陣線」の盧家熙氏

「中国で弾圧されて声を出せない人々のために声を上げる。中国の人権状況は厳しい。中国人と闘うという海外からの助けで、中国の独裁制度は崩壊すると信じている」

 

周庭氏「外国にいても身の安全が心配」

監視に脅迫…圧力受ける内モンゴル出身者