パルデンの会

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ネパールのチベット人社会にも中国スパイが浸透した


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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成24(2012)年 3月20日(火曜日)
      通巻第3592号 
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 ネパールのチベット人社会にも中国スパイが浸透した
  ダライラマ陣営の憂鬱、インドの保護領からカトマンズは中国へ傾斜中
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 インドは対中対決姿勢を柔軟に変えてしまったのか。
 従来は「インドの保護領」も同然だったネパールが王政をやめて、インド系ヒンズー教徒のくにが突如、無神論マオイスト政権となり、インドからの自立という政治姿勢。
これは中国の影響力がじわり浸透した結果のようだ。
 つぎはバングラデシュが狙われるだろう。

 ネパールの宗教はヒンズーが主流だが、チベット仏教の影響を強く受けた国民が一割ちかい。マオイスト政権と中国の利害は、この仏教排斥で一致する。

 インド北部にダライラマ亡命政府があるため、通り道にあるネパールにはチベットからの避難民がヒマラヤを越えて流入し続け、一部はダライラマ亡命政府へ身を寄せるが、米国へ脱出をはかる若者もいる。

ことし二月の習近平訪米時、習の行く手には何処でもチベット留学生の「チベット独立」の旗幟が翻った。

 カトマンズの仏教寺院のまわりをチベット人教徒は時計回りに巡礼する。そのなかには多くの中国からのスパイが混在している。
何時、どこでチベット仏教との集会とデモがあるか、ネパール警察に事前の通告がされるのは、在カトマンズ中国大使館からで、ネパール政府はデモ隊を弾圧し、活動家を拘束し、つまりは中国の顔色を窺う。
背後にある政治的動機は中国からの援助である。

 カトマンズチベット人社会はおよそ18000名と見積もられ(在日ネパール人の数もそれくらい)、裏切り者がでるのは金融的問題をかかえてカネほしさから中国の第五列に成り下がったり、チベット国内にいる家族親族が脅かされているためで、中国のスパイ浸透は以前より強固である。


 NGO組織にも北京のスパイが混入

 中国でスパイの訓練をうけ、インド北部のダラムサラにあるダライラマ亡命政府に侵入している代理人もいる。

 ネパールとの国境、とくに中国側は厳重な警備体制がとられているが、ネパール側にはNGOの人権団体がチベットからの亡命者を救援する組織もある。国連の高等弁務官による亡命者保護とインドへの退去支援プログラムは依然有効である。

反対に中国の情報機関がNGOを名乗ってチベット人の往来を査察している。すでにチベットでは昨年三月以来、27名の僧侶が焼身自殺しており、ネパールでの反中国抗議デモ、集会が頻発する。

 米国はこうしたチベット難民をネパールから五千名受け入れると表明したが、ネパールは中国の圧力を懼れ、「こうした移民希望者の名簿を作成せず、データを公開せず、基本的な集計を怠っている」という(英誌『エコノミスト』、3月17日号)。
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