パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

次は 東電責任者を 司直にゆだねる事である できるのか????


   首相官邸前で 
 毎週金曜日に 
大きな声が上がっています
今日も行きますか???
 http://twitnonukes.blogspot.jp/

原発事故は「人災」と断定/国会事故調が最終報告>

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201207050175.html
東京電力福島第一原発事故を検証する国会事故調査委員会
黒川清委員長)は5日、最終報告書を決定し、衆参両院議長に提出した。東電や規制当局が地震津波対策を先送りしたことを「事故の根源的原因」と指摘し、「自然災害でなく人災」と断定。首相官邸の「過剰介入で混乱を招いた」として、菅直人前首相の初動対応を批判した。東電が否定している地震による重要機器損傷の可能性も認め、今後も第三者による検証作業を求めた。>
つまり「誰かのせい」で日本国の国土のあれだけの部分を毀損し、人々の財産を奪い、避難地域での取り残しなどで、間接的ではあっても多くの人々の人命を奪ったということが認定されたわけだ。
これで検察や警察が動かなければ、この国の司法制度は死んだと言っていい。追及すべきポイントは二つあるだろう。
ひとつは、事故当時に適切な対応ができていなかったことだ。ここで逮捕されるべきは、官邸にいた連中と東電の幹部である。

 <地震で損傷の可能性 国会事故調報告書>


http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012070690070105.html
<官邸の事故対応については、菅直人首相(当時)による事故翌日の現場視察などを挙げ「官邸の直接介入が指揮命令系統の混乱、現場の混乱を生じさせた」と指摘。経済産業省原子力安全・保安院など官僚機構の機能不全が、官邸主導の事故対応を招いたとした。 一方、東電に対しても「現場の技術者よりも官邸の意向を優先した」などと対応のまずさを指摘。「官邸の過剰介入を責められる立場にはなく、むしろそうした混乱を招いた張本人」と断じた。>
どう読んでもこいつらがちゃんとしていれば、放射性物質にさらされた人々の数は大幅に減らすことができ、「逃げおくれ餓死」などで命を落とす人もあるいは生まれなかったとわかる。であれば、それに対してきっちりと刑事責任をとらせるのか法治国家たるものではないか。おっと、もはやこの国が法治国家ではないとは、私が繰り返し言っていることだがね。どちらかと言えば逃げられなかった人々を殺してしまった「放置国家」か。世界中からそう言われぬためにも、ここはきちっと司法のケジメをつけたい。
もうひとつはコトここに至らせた原子力村の責任である。
<最悪レベルの事故が起きた直接の原因について、地震で重要な機器が壊れた可能性を指摘。原因は「想定外」の大津波だとする東電や政府と異なる見解を示した。>
東電と役人と学者のなれあいが事故を生んだということを明確に指摘しているのである。であれば「なぜ」だ。薬害エイズでは少なくとも役人のひとりが逮捕された。「予測できたことを、見逃していた」のが指弾されていたのである。あれは、製薬会社と厚生省の癒着だったが、原子力村の場合はもっと複雑でタチが悪い。しかしそれは「事故そのもの」ではないので事故調が立ち入れる部分は限られている。

だから「可能性」だけを示唆したのである。ここから先が司法の出番でなくて何であろう。「最強の捜査機関」である東京地検特捜部は、小沢一郎民主党代表の帳簿を3年にもわたってひっくりかえして眺めたほど暇があるらしいので、いまこれに着手しなくてどうするのか。
 それこそ国民は固唾をのんでその捜査劇を見守るだろう。法廷も注視するだろう。いちどは地に堕ちた司法の権威を回復する絶好のチャンスではないか。こういう時こそ「政治的判断」をしろよ。

司法だけではなく国会もちゃんとしろよ、である。
今回事故調は、なぜか国政調査権を使わなかった。私は使って、東電が隠そうとしている録画などを引っ張りだしてきてもよかったと思うのだが。おそらく政治的な色がつくことを嫌ったのだろう。このあたりが元日本学術会議のトップをつとめた黒川清委員長の潔さであり、限界でもあったろう。黒川さんは内科医で見識の高い方だ。だからむしろ、この国の司法府や立法府を信用して「あとはまかせたぞ」としたと言えるかも知れない。
国会で問題にすべきは「これからのこと」だ。特に、野田佳彦首相一派が無節操な原発の再起動をやらかしているのでなおさらのことである。
報告書の中に深刻な一節がある。このあたり、大マスコミは特に引いてもっと突っ込んで欲しいんだが「こう書いてあるよ」的な記事ばかりだ。毎日新聞なんて、余祿子がスルメにひっかけた『一橋をどり』である。
<余録>
http://mainichi.jp/opinion/news/20120706k0000m070092000c.html
<スルメをアタリメ、すり鉢が当たり鉢といった縁起かつぎは多い。さすがにスリッパをアタリッパというのは落語のネタだが、言葉を口にすればそれが本当になるという言霊信仰に由来するようだ>
う~ん。今から書くような深刻な話題にこの入り方ですよ。『築地をどり』の天声人語大名取も凄いが、毎日もなかなか。で、何を言いたいのかといえば。
地震津波対策でも、全電源喪失などシビアアクシデント対策でも、規制当局は情報をもつ東電のいいなりだった。いわば東電の「虜(とりこ)」になっていたという/規制が骨抜きになるなか「原発はもともと安全」という前提で足並みをそろえた東電と規制当局だ。事故のリスクは口にすれば、住民訴訟や炉の運転停止を招く恐ろしい魔語とみなされたのだろう。言葉にせねばリスクもなくなるという言霊の国の原子力ムラである/報告書は今後の規制組織の独立性や透明性に注文をつけ、国会による監視を提言した。厳しい国民的監視はぜひ実現させたい。その名のアタリッパ並みのつけ替えで事をすまされては困るからだ。>
そう。つまりいまこの瞬間、50基の日本国内の原発はすべて「シビアアクシデント対策ができていない」と報告書は言っているんですね。福島の4基はシビアアクシデントの「真っ最中」だ。朝日の記事から引く。
<欧米では機器の故障など「内部事象」に加え、洪水などの「外部事象」、テロのような「人為的事象」が対象とされた。しかし、日本は外部事象は地震のみが対象で、人為的事象は対象外とされた。>
だから私がいつも指摘しているテロリスト対策はなされず、今も福島原発では丸腰の「警備員」がいるだけだ。ああ怖い。
どういうことか。「ヤバい状態は現在進行形である」ということを事故調は公言したのである。その「ヤバい状態」が国会に報告されたまさにその瞬間に大飯原発は再稼働を始めたのである。
こんな気が狂った話がありますか?なぜ国会は黙ってそれを容認しているんだ。すぐに「原発停止の緊急決議」をするべきではないのか。もしいま再稼働した原発で事故があれば、議席をもつすべての議員の責任だよ。わかっているのか。
実は「福島後」で国民、特に地元がシビアな被害を受けるのは必ずしも「シビアアクシデント」である必要はないのだ。一昨日の仙台の講演は酒蔵の蔵元たちなどが対象だったので、私はこういった。「どんな小さな事故でも、地元ならばみなさんの酒は売れなくなります。なぜなら、事故が『ささいなことだ』と発表されてももはや誰も信じないからです。風評被害の先例が出来ているからです。すると、国や電力会社はますます事故を隠すようになるでしょう。原発を動かす限り、疑心暗鬼の悪循環が続きます」と。
再稼働するならば事故調が指摘した監視体制をきちんと整えてからにするべきだろう。なぜ大マスコミはそのことを書かないのだろうか。『週刊朝日』の国税の話、もういいや(苦笑)。買ってあげて下さい。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
(c)2012 勝谷誠彦katsuyamasahiko.jp All Rights Reserved.
問合せ:info@katsuyamasahiko.jp
情報提供・感想:stealth@katsuyamasahiko.jp
購読解除:http://katsuyamasahiko.jp/procedure/dissolve
発行:株式会社 世論社