パルデンの会

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<中国ウイグル自治区厳戒/警察、記者に「引き返せ」>


(c)2013 勝谷誠彦、有料ブログより
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 昨日も褒めたが、今回の支那天安門広場での「自爆テロ
について、朝日新聞は実によく突っ込んだ取材をしている。頭の偏り方はともかく、純粋にジャーナリズムとして、私だって褒めるところは褒めるのだ。
金順姫という記者がいい。
名前からすると支那系ではなく朝鮮系だと思うけど、支那語もずいぶんとできるのではないか。とにかく事件勃発直後から「震源地」ウイグルで突撃を繰り返している。昔の自分を見るみたい(笑)。迫力があるので長く引く。
<中国ウイグル自治区厳戒/警察、記者に「引き返せ」>
http://www.asahi.com/articles/TKY201310310006.html?ref=com_top6
<同自治区ピチャン県内にあるルクチュンに通じる山あいの道で、
7人の警察官が検問をしていた。今回の事件で北京市公安局が手配していた8人の容疑者のうち、1人の戸籍がルクチュンにあり、その住所まで車で残り30分程度まで来ていたところだった。
検問で、記者は身分証の提示を求められた。
パスポートを確認した警察官が語気を強めた。「記者ですね。我々はいま容疑者を追っている。これ以上進むことは許さない。引き返せ」
何の容疑者なのかを問うと、「言えない。
我々には仕事の規律がある」。さらに「どんな事件があったのか」と食い下がったが、「車に乗れ」と追い立てられた。
この道を諦め、別のルートからルクチュン入りを試みたが、
やはり警察官らに阻まれた。ここでも、彼らは「ここから先へは行けない」と繰り返すばかり。検問の様子を撮影すると、すぐさま警察官が寄ってきて強い調子で画像の削除を求められた。
一般の方々にはなかなかわからないだろうが、
私が読むとこの記者は「突っ込みどころ」と「撤退どころ」がよくわかっているなと感心する。これ以上突っ込んで拘束や事情聴取をされると東京に記事を遅れないのである。しかし意地を見せる。いや、繰り返しになるが、根性のある記者だ。
<写真は検問を去る際に車内から撮影した/金順姫撮影>
http://www.asahi.com/articles/photo/AS20131030002561.html
気がつかれたら間違いなく拘束されたでしょうね。
これが掲載されたことで今後、金記者の身に当局の手がのびる可能性すらある。朝日新聞はしっかりと護ってあげて欲しい。こういう写真を撮る時って、ホントに手が震えたりするんですよ。イラク武装集団に襲撃されたあとに隠し撮りを試みた私は、それでビデオカメラのスイッチを二度押ししてしまい、悔やんでも悔やみきれないヘタを打ったものだ。

完全な支那独裁政権による「自作自演」の「自爆テロ
ではないだろう。「種」はあったのだと思う。当局はウイグル人たちを泳がせて「ヤラセ」ではないが「ヤラセた」のではないか。毛沢東の遺体が安置されている場所にも近い天安門広場は、支那共産党にとっては聖地である。どう考えてもそこまであんな不審車が入り込めるのはおかしい。そして、そのわりに事後処理が迅速であっという間に関係者を拘束したことも。アメリカでもビンラディンを追い詰めるのにあれだけ時間がかかったんですぜ。
天安門突入、テロと断定/5人拘束、ウイグル族か/中国発表>
http://www.asahi.com/articles/TKY201310300863.html
<市公安局などによると、
死亡したのはウイグル族の夫妻と夫の母親の3人。車中には容器に入ったガソリンや2本の刀、鉄製の棒のほか、イスラム原理主義に関する記述が書き込まれた旗も見つかったという。
事前に市内の宿泊施設などに出した通知で、
8人はウイグル族としていた。市公安局は新疆ウイグル自治区公安局と連携し、事件発生から10時間余りで5人を拘束。5人は死亡した3人とテロ事件を計画したことを自供、関係先から「聖戦(ジハード)」と記した旗や刃物が押収されたという。>
どう見てもマンガでしょう。<ジハードと記した旗>を持って、
北京市内を走り回るかね。ウイグル族であるということは顔を見ればすぐにわかる。警察国家の公安に、それも首都の中で目をつけられないわけがない。検問にあって旗や刀を見つけられたらそれでおわりだ。もし自爆テロそのものが目的であれば、そんなものを積むわけがない。9.11のテロを成功させたイスラム原理主義者たちは、最後まで完璧な「紳士」を演じていた。
こうした情報操作といい、メディアへの圧力といい、
いまの支那の工作はあまりに稚拙だ。習近平政権のグリップがどれほどのものなのか、むしろ心配にすらなって来る。
ここへ来てウイグルを前面に押し出してきたのは、
尖閣諸島を巡る日本への威嚇に効果がないことに焦ってきたのではないかと私は推測する。国内の経済は瀬戸際だし、人民の不満は高まっている。頼みもしないのに韓国がすり寄ってきているが、あちらが先にケツに火がついているので、経済崩壊で共倒れになりかねない。四面楚歌の中での稚拙な工作なのではないか。
それにしては危険な賭けだ。「本当のイスラム原理主義者」
たちに火をつけてしまった可能性がある。「じゃあ、実際にやってやろうじゃん」と彼ら彼女らが決意したならば、何も天安門広場ではやらないだろう。巨大な支那の「柔らかい脇腹」などいたるところにあるのだから。このことひとつとっても天安門広場を狙うということが、いかに滑稽で、演出としては稚拙だったかがわかる。
たとえば上海の空港と都心をつなぐリニアモーターカー
乗った人はみんな「二度と乗りたくない」「なんで浮いているのか不思議だ」などと言うが(笑)ちょこっと「置き石」でもすれば危ないでしょうね。でもそういう「本当のテロ」の場合は逆にテロだと言わないだろう。事故を起こした車両をまた埋めたりしてね。