パルデンの会

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<めぐみさんがきょう50歳/「必ず助けてあげたい」横田夫妻ら川崎で訴え>



勝谷誠彦氏の有料ブログより転載


4時起床。
東京は雨。北朝鮮はどうだろうか。横田めぐみさんは、
どんな空を見上げながら、50歳という節目の誕生日を迎えたのだろう。

<めぐみさんがきょう50歳/「必ず助けてあげたい」横田夫妻ら川崎で訴え>

http://www.kanaloco.jp/article/78588/cms_id/105010
北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん(失踪当時13歳)は5日、50歳の誕生日を迎える。1977年11月に新潟市で拉致されてから37年間、娘の生存を信じ続けてきた父滋さん(81)、母早紀江さん(78)夫妻は、「一刻も早く、めぐみの顔が見られる日が来ることを願っている」と語った。>
この37年間で、今年はようやく、もっとも具体的で大きな動きがあったのではないだろうか。横田さんご夫妻もそれを知って、まさに背水の陣の覚悟を決めておられるように見える。
<夫妻は8月、川崎市内の自宅に保管していた千羽鶴など、全国の支援者から寄せられた品を整理した。その数、段ボール箱約40個分。めぐみさんが帰国するまでは捨てられないと、市内のレンタルスペースに預けた。たとえ50歳になろうとも、娘の帰りを待つ親心に変わりはない。>
私たち日本人ひとりひとりも、同じ決意を持ちたい。なぜならば、拉致犯罪というのは私たちすべてに責任がある問題だからだ。先人たちが誇りを持って護持してきた大和島根を薄汚い朝鮮人工作員どもにやりたい放題に蹂躙され、同胞を奪われたあげくに、取り戻すことすらできずにいる。卑しくも日本人ならば、いまこの瞬間にも、いてもたってもいられぬはずだ。具体的な犯罪だけではなく、それを許した政府、黙殺した大マスコミなどなどを作り上げてきたのは、私たち自身なのだ。日本国民として被害者であるとともに、加害者であると意識したい。

その北朝鮮について、金正恩の挙動がおかしいとは、ここでも触れてきた。何か「これまでと違うこと」が起きているのは間違いないと私は考える。以下もその一環だろう。
北朝鮮ナンバー2が韓国訪問/統一相らと会談>
http://www.yomiuri.co.jp/world/20141004-OYT1T50026.html

北朝鮮金正恩政権のナンバー2、黄炳瑞軍総政治局長ら最高幹部が4日午前、仁川で開かれているアジア大会の閉会式に出席するため、韓国を訪問した。>

メディアの多くは「電撃」と報じるが、北朝鮮側には周到な準備があったと、私には思われる。これがそのひとつだ。
<韓国統一省によると、
今回の訪韓は3日午前に北朝鮮側が提案した。黄氏一行は、9月に国家体育指導委員会委員長に就任した崔竜海朝鮮労働党書記、南北関係を統括する金養建書記らも含め11人。>
崔竜海は言うまでもなく、
張成沢を虐殺して成り上がった金正恩の最側近である。ところが今年5月ごろから動静が伝わりにくくなり軍の事実上のトップである総政治局長を解任されていたことがわかった。次にポジションが判明したのが先月の24日。なんと国家体育指導委員会委員長に就任していたのだから、各国の情報関係者は驚いた。なんで軍人が「体育委員長」に?だったが、今回の訪韓の布石だったと考えればわからなくはない。アジア大会の閉会式に、北朝鮮の運動体育行政のトップが行くのは自然だからだ。軍の「表の顔」である黄炳瑞軍総政治局長と裏の顔で本当の実力者の崔竜海の両方を送り込むにはいい方法だと、北朝鮮が乏しい脳味噌で考えたのだろう。北朝鮮が、と書いたのは金正恩がはたしてどの程度、今も真ん中にいるのかは、ハッキリとわからないからだ。
わからないといえば、この民族というのは私にとってやはり永遠の謎ですね。アジア大会の閉会式といえば、国家にとってはなかなかない晴れ舞台でしょう。そこに世界中がテロ国家だと認識している北朝鮮の最高幹部を招いて雛壇に座らせるというのは、結婚式に指名手配中の連中を呼ぶようなものだ。「親戚ですから」なんですかね。私だったら同じテーブルにはいたくないね。しかも「誘拐したうちの子を返せ」という交渉中なんだから。スポーツの祭典に政治を持ち込むのは野暮だが、日本代表団の少なくとも役員は「北朝鮮と同席したくない」と退席するくらいのことはあってもよかったのではないか。

週刊新潮』と『週刊文春』は必ず毎号読んでいる。『週刊ポスト』と『週刊現代』はできる限り読んでいる(笑)。楽屋に届いているなら。いや、届かない場合は日本テレビの16階のコンビニで買いますよ。ホント。
『新潮』がきっちりと木曜日の午前中に到着するのに対して『文春』はルーズだ。著者の方々に対してもそうでは困ると思ったので、かつての花田紀凱師匠のもとでの兄弟子で今や文藝春秋の役員の西川清史さんに文句を言うと、何しろ風俗嬢を尾…つるかめつるかめ、きっちりとした性格の方なので、ちゃんと調べて「おまえへの自動送本は止まっているよ」と教えてくれた。「誰かが好意で送っているんだよ」と。その好意の方が誰なのかはわからないが、面白いことに気づいた。「あまりに自信がない号は来ない」のである。無言の編集長への抗議だと言っていい。今号がそうだった。『週刊文春』。
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4405
いや、別に
<「朝日新聞」問題/私の結論!>
に、もっとも朝日新聞について書いている私を、いくら会社をクビにした人間だから外すなよ、などという下世話な理由で言っているわけではない。しかも書いた先はほとんど『週刊文春』でなのだが(笑)。問題は<私の結論!>である。朝日新聞とは私が文春にいる間だけでも10年間を闘ってきた。そんな簡単に<結論>が出る問題ではない。
もし私がここに(ありえないけど)<結論>を求められたとしても、結局は断っただろう。「朝日事件」は現在進行形なのである。現に、おそらくは『文春』がこの号を校了したあとで、あのふざけた天下り記者擁護の社説が出た。そのことも折り込まずに<結論>という見出しを立てられる神経は、文春の看板で朝日と闘ってきたOBとしては切ない。
そうか、カネがないのか、サボりたいのだなあ、とも思った。『新潮』と比べてみればよくわかる。
<噴煙の中の死神は「硫化水素」「噴石」「火砕流」/御嶽山噴火/生と死の分岐点>
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/newest/
トップページからぶち抜きである。一方で『文春』はこれに関してはケツの見開きだけ。しかもサイドもサイドのストーリーだ。おかしいだろう。日本人のいまのいちばんの関心事をとりあげるのが週刊誌でしょうが。
<観光への影響から警報を出さず」火山学者の怒り/御嶽山噴火 火山性地震急増を“黙殺”した気象庁の罪。>
読者をナメているのか。記者はどこに足がついているのかと言いたい。お世話になった会社の悪口を言うなら毎日かけるほどあるが(笑)控えてきた。しかし、いくら何でも今号はひどい。『文春』に遺恨があって(あるけど)非難しているのではない。いつもここで書いている大マスコミ病、すなわち現場に行かずに上から目線デモノを言う」にとうとうわが『文春』までがなってしまったと悲しむのである。
実は、もうひとつ、わざわざ今週に『文春』を取り上げる理由がある。次のような記事に、私は「嫌な感じ」を現役風俗ライターとして覚えたのだ。
日経新聞記者はAV女優だった!70本以上出演で父は有名哲学者>
そもそも、だったらどうなの?だ。『アサヒ芸能』ならむしろ業界寄りのサービス記事で載せるかも知れない。『文春』が載せるならば、そこに社会的な意味がないとダメでしょう。何よりもご本人が「そうですよ」と認めている。<有名哲学者>の父上もお嬢さんの仕事を知っている。花田紀凱編集長であれば「これはボツだな」だ。
記事にならないです。自分で選んだ堂々と人生を歩んでいるのを「AV女優だから」「有名マスコミにいたから」で取り上げるのは、失礼きわまりないと思いませんか。「AV女優ではダメですか?文春さん」という記事を私は書きたいくらいだ。どこか声をかけてください(笑)。花田編集長なら逆に「あっぱれ」と書いただろう。「有名教授のお嬢さんの日経記者、堂々のAVデビュー」と。それが週刊誌といいうものだ。いまの『文春』の上から目線は、朝日を嘲えないのではないか。
水に落ちた朝日を<34人の識者>(カツヤ抜き・くどい・笑)で叩くほど偉くなっちゃんたんだなあ。だからこの記事にはオチがない。書き手はかわいそうだったと思う。最後の行は
<AV女優と新聞記者、若くして貴重な人生経験を積んだ某嬢は(記事では実名)、今後どのような世界を表現していくのだろうか。>。
こう書くしかないでしょうね。だって、彼女は自信を持って自分の世界を歩んでいて、父上も困りながらも認めているんだから。よくこういう嫌らしい記事を、しかも『新潮』のようにちゃんと御嶽山を取材する力がないのでオムニバスという小さいトピックスの連続で誤魔化している特集のトップに持ってくるなあ。
現役風俗ライターであり、世界一のAV評論ライター東良美季の盟友で『カツヤマサヒコSHOW』に及川奈央さんを呼んだ私が言う。こういうのは、やめようよ。文藝春秋が純潔童貞大好き会社だというのは、私がAIDSの取材でフィリピンから帰ってきた時に露骨な差別をされたことでも知っているが(笑)これはひどいよ。まだそういうところなんですかね。いや、それも個性ですよ。であれば、加えてもっと遊び心とあの愚直なまでの勤勉さを取り戻して欲しいと、心から願うのだ。

いよいよ医学もSFになってきたなあ。
<先天的に子宮がない女性が出産、世界初/閉経後のドナーから移植>
http://www.afpbb.com/articles/-/3028056
スウェーデンで先月、世界で初めて、生体子宮移植手術を受けた女性が出産していたことが分かった。英医学専門誌ランセット(Lancet)が4日伝えた。不妊に悩む女性たちにとって、画期的な出来事だと指摘されている。>
<女性は遺伝的な要因により先天的に子宮がないが、卵巣は正常に機能している。家族の友人であり、7年前に閉経した61歳の女性から子宮の提供を受けて昨年、生体子宮移植手術を受けた。>
こんなことを言うと女性から総スカンを食いそうだが閉経後の女性のほとんどが「商品」を持つことになったということだ。臓器としてのメインの役割を終えた子宮が活用できるのだから。しかもただ持っているだけでガンなどのリスクがあったのに、それを捨てることにもなる。提供する側、もらう側の双方にメリットがあるわけだ。それにしても…。次は完全に体外で子宮されあれば子どもを作れるように…やはりSFだよ。

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『天国のいちばん底』第413回(PDF185KB)
本文(パスワード:roppoh)
http://www.katsuyamasahiko.jp/book/tensoko413.pdf
あらすじ(パスワードはありません)
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