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<香港デモ>行政長官、学連と対話の意向表明



香港の結論が見え始めたというか 筋書き通りかもしれない



<香港デモ>行政長官、学連と対話の意向表明

毎日新聞 10月16日(木)20時5分配信



 【香港・鈴木玲子】香港の次期行政長官選挙制度を巡る大規模デモで、香港政府トップの梁振英(りょう・しんえい)行政長官は16日、記者会見し、民主派の学生団体「大学生連合会」(学連)との対話を来週にも開始したいとの意向を表明した。ただ中国の全国人民代表大会全人代=国会)常務委員会が決めた選挙制度の原則について「撤回はありえない」と改めて強調した。

これを受け学連は16日夜、政府との対話受け入れを表明した。ただ双方の主張の隔たりは大きく、対話が実現しても事態収束につながるかは不透明だ。

政府と学生は、10日の対話開始で一度は合意したものの、学生側が占拠行動の拡大を宣言したことなどから政府側が反発、9日に見送りを発表していた。

中国が決めた選挙制度の原則では、「指名委員会」が候補者を2~3人に絞った上で有権者が投票する。指名委は親中派で占められる可能性が高いため、民主派が反対している。梁長官は指名委の構成について「討論できる」とし、民主派の割合を高める可能性にも含みを持たせた。また、対話では大学の学長を司会者とするよう提案した。

一方、デモ隊の路上占拠について、梁長官は「対話をしたから強制排除をしないということはないし、強制排除をしたから対話をしないこともない。適切な時期に適切な方法で強制排除を行う」と述べた。

デモ隊は新たな道路占拠に乗り出し、15、16の両日未明に警察と衝突するなど行動が激化している。学連は、この占拠について学連が組織した行動ではないとしており、デモ隊の統制が取れていない模様だ。

ほかに15日深夜から16日未明に十数人のマスク姿の若者らが中環(セントラル)地区の交差点に障害物を置いて通行妨害する「ゲリラ攻撃」を仕掛けるなど一部が先鋭化している。

15日の強制排除の際、警官7人がデモ隊の男性を暴行した疑いが強まり、デモ隊が反発を強めた。警察は16日、7人を停職処分にしたことを明らかにした。



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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26年(2014)10月7日(火曜日)弐
通巻第4354号
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 香港の学生運動が意味するものは何か
習近平の辞任要求に発展し、しかも外国の支持が相次いで
北京を慌てさせた

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今回の香港学生運動は、歴史的視点にたてば、いかなる意味を持つか?

第一に西側メディアが一九八九年六月四日の天安門事件との類似を
挙げ、共産党の暴力支配、人権無視、非民主的中国というイメージを増幅させた。これは学生の意図したことでもあり、中国への警戒を呼び覚ました意味でも成功と言えるだろう。

第二に香港のかかえる「一国両制度」
の矛盾を余すところなくさらけ出し、共産党全体主義がいかに横暴かつ独裁的かというイメージを西側に人々の脳裏に蘇らせ、経済繁栄ばかりで商売に結びつけばそれでよいのかという疑問を抱かせるに至る。
ビジネスライクの華僑と共産党支配を嫌悪して逃げてきた人々は政
治的無関心で生きてきたがその末裔たちは政治の発言を活発化させたことに中国は驚く。

第三は、
学生達が中国共産党の統治の正統性を問題視したことである。
すなわち選挙を経ての民意がまったく反映されない暴力革命の指導
者らが何ゆえにまだ権力を継承しているのかという根本問題である。不当な権力の継続は「経済繁栄」のメッキがはげるとともに浮かび上がった。

第四に習近平が唱える「中国の夢」
なるものを香港の若者らが嘲笑しており、習の下台(辞職)を要求するに至ったことである。
学生らは中国の経済政策さえ「かれらの利益のためのもの」
と総括しており、香港の裏の統治者である中国共産党指導部のメンツを失わせた。

そのうえ、中国との領土、領海紛争をかかえるベトナム
フィリピン、マレーシア、インドネシアブルネイがこぞってマスコミに大きく取り上げさせ、成り行きに異常なほどの関心を示した。
中国が妥協せず、「核心的利益」
といまも香港に対して言い続けている事態は、領土問題とおなじレベルである。

不利になると時間稼ぎをし、すこしだけ譲歩してほとぼりが冷めること、指導者を逮捕する。 組織を壊滅させる。あの方法をこんども中国は選択するだろう