「高度な自治は全体の利益」来日中のダライ・ラマ、中国政府との対話要求
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http://www.sankei.com/images/news/150405/wor1504050023-n1.jpg来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は5日、中国チベット自治区に「高度な自治」を認めることは「600万のチベット人だけでなく、漢民族を含む全中国人の利益だ」と述べ、チベット問題を解決するため中国政府との対話を求める立場を強調した。東京都内で行われたシンポジウムに出席した際、共同通信の取材に答えた。
ダライ・ラマは「高度な自治」が必要な理由について「チベットの言語、チベット仏教の知識などの文化や環境を守るためだ」と指摘し、「中国は伝統的に仏教国であり、今日、4億人の仏教徒がいる。その多くもチベット仏教に関心を寄せている」と話した。
中国との対話を求める立場に変わりはないかとの質問に対しては「もちろんだ」と断言しながら「わたしは既に政治的責任を持っていない」と述べ、自身がチベット亡命政府(インド)の指導者の座から引退していることを付け加えた。(共同)