パルデンの会

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蘆講橋事件から78年の記念式典に習近平は姿を見せず  「抗日・反ファシズム戦勝70周年」だとか、噴飯ものの政治宣伝



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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)7月8日(水曜日)弐
   通算第4592号
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 蘆講橋事件から78年の記念式典に習近平は姿を見せず  「抗日・反ファシズム戦勝70周年」だとか、噴飯ものの政治宣伝


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 7月7日、北京市郊外の蘆講橋近くにある「抗日戦争記念館」で、「抗日・反ファシズム戦勝70周年」とかの記念式典が開催され、中国共産党の噴飯ものの政治宣伝イベントが行われた。

しかし日本政府の「歴史問題を国際問題化しようとするのは、この地域の平和と安定に役立つものではない」とする発言を受けた所為か、習近平主席は姿を見せず、かわりに宣伝担当の政治局常務委員(序列五位)の劉雲山が出席した。劉は中国版KGBの親玉でもあり、庶民から蛇蝎の如く嫌われる男である。

 当該戦争記念館の展示は、例によって出鱈目な政治宣伝の陳列だが、ほかの写真をすりかえた南京「大虐殺」など偽造、捏造、模写、転用写真パネルがならび、館内は撮影禁止である。
それだけ歴史的展示に自信がない証拠でもある(筆者自身、二回訪問して克明に観察したが、展示内容などは中国共産党史観でもある軍事博物館の展示に準拠している)。

 そもそも世界最大のファシスト国家である中国が、反ファシズムなどと僭称すること自体、歴史的精神を無視するものであり、抗日戦争で勝利を導いたのが中国共産党だったという、あきれかえる宣伝は笑い話にもならない。

 蘆講橋事件の首謀者は、劉少奇率いた共産党の秘密部隊だったことは、こんにちの歴史学の常識であり、関東軍と国民党軍双方に銃弾を撃ちかけることに秘策があった。
つまり共産党は日本と国民党を戦わせ、双方を疲労させるという謀略の下に蘆講橋事件を惹起したのだ。


 ▲世界最大の軍国主義ファシスト国家とは中国ではないのか

 抗日戦争勝利などと共産党が獅子吼するのはどういう了見なのか。
抗日戦争の主体は蒋介石率いた国民党だった。けれども蒋介石軍は日本軍相手の本格的戦争を徹底的にさけ、上海から南京、武漢、長沙、重慶へと逃げまくった。このとき共産党は延安の穴蔵にじっと身を潜めていたのである。

 共産党が宣伝してやまない「日本軍殲滅」の「戦歴」なるものは、「平型関戦役」と「百団会戦」くらいだが、前者は日本軍の輜重部隊を挟み撃ちしたもので、日本軍の犠牲は二百余。これを朱徳回想録では一万の精鋭を殲滅としたが、誇張がばれて軍事博物館の展示では「一千名」と無言のうちに修正されている。
兵站を司る輜重部隊は軽武装、戦争のルールでは戦闘要員ですらない。

 百団会戦も結果的に共産党軍は日本軍に蹴散らされたのであり、とても中国共産党の軍隊が日本に勝ったとはいえない。
いや共産党が喧伝する精鋭部隊の「八路軍」にしても、国民党の命令下で動いた共産党セクトであり、当時は「国民革命軍第八路軍」と呼称したのである。

 いずれも共産党の正統性を主張するための歴史改竄であり、歴史の捏造による正統性の誇示は、司馬遷の『史記』以来の中国歴代王朝の体質なのである。