パルデンの会

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金(ゴールド)価格の下落は次に何をもたらすか?   上海株式暴落で、強気の中国も金売却に転じた模様

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)7月22日(水曜日)
   通算第4610号
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金(ゴールド)価格の下落は次に何をもたらすか?
上海株式暴落で、強気の中国も金売却に転じた模様

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 金の国際相場がぐらりと下落を始め、一オンス=1180ドル台(7月21日現在)、おそらく1050ドル前後まで下落するだろうと、多くの商品アナリストが予測している。
 何が原因か?


 第一に米国の金利上昇観測で、ドル高が進み、
原油と商品市場が一斉に下降局面にはいった。原油は一バーレル=50ドル台を割り込んだ。

第二に上海株価暴落により手元資金不如意となった多くの中国人投
資家が金売却による資金確保に走った。
 「7月13日の一日だけでも、
中国は33トンの金を上海市場で売却した」(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、15年7月20日

 第三は新興国経済がドル高により、
輸入物価は高騰するという現象があり、やはり金売却あるいは金輸入を差し控えるため、金相場をさらに押し下げるだろう。
 中国への海外からの直越投資は昨年度1250億ドルだったが、
反対に中国に見切りをつけて流失した資金は五期連続で、この15ケ間の類型だけでも5200億ドルに達している。
 中国は保有する米国債権を3月―5月に1420億ドル売却した。
バランスでいえば、2015年三月時点で960億ドルを減らした。

 第四にそれでも強気に金を買うのはインドと中東の一部諸国である
が、一国の需要だけでは相場を支えきれない。
 日本の個人投資家の一部が、
いまこそ金の絶好の買い時と見ているが。。。

 とはいうものの金相場下落は加限がみえている。
 基本的に中国、インド、中東の金需要は熱烈であり、
将来の自国通貨下落というリスクを抱えているため、資産ヘッジが一番おおきな理由である。

日本でも昨日あたりから金地金ショップに早朝から買いの列が二倍
になっている(日経、7月22日)

 中国は一部の投資家が金売却にはしるものの基本的に金保有は膨大
で、6月末時点での金備蓄は5331万オンス(1658トン)、09年より57%増やしている。

 さらに金兌換の動きである。
日本には殆ど伝わっていないが、
米国テキサス州議会は金兌換の銀行預金を開始し、これを法定通貨とする州法をまもなく決議する。この法改正にグレッグ・アボット州知事はすでに署名している。これは独立色が強いテキサス人たちのFED(連邦準備制度への反乱ともいえる。