パルデンの会

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タクラマカン砂漠にも無意味な幽霊都市、誰が責任をとるのか?

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)9月4日(月曜日)弐
       通巻第5418号
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 タクラマカン砂漠にも無意味な幽霊都市、誰が責任をとるのか?  新彊ウィグル自治区の安定化が目的だったが、実態は住民が不在

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 カシュガル郊外。緑のすくないタクラマカン砂漠ここに新都心を建設し「地上の楽園」と宣伝した。2009年のウルムチ暴動ではウィグル人およそ200名が殺害され、数万がとなりのカザフスタンへ逃げ込んだと言われる。

 イスラム住民をなだめるために中国は何を思いついたか、砂漠の真ん中に新都心建設を始めた。総費用は85億ドルと謳われた。
「二万人の新雇用、新都心、繁栄する未来」が描かれた。
 これは2010年から開始されたウィグル安定化五ケ年計画である

 もともと西部開発は胡錦涛政権以来のスローガンだった。しかもシルクロード構想の国内版としても政治宣伝に転用でき、砂漠地帯も「第二の深センが実現するなどと喧しいプロパガンダが鳴り響いた。

 沿岸部は港湾設備が充実し、交通のインフラがあり、大学も多く、優秀な人材を得やすいが、交通のアクセスは貧弱このうえなく、工業団地を建てても、進出企業はないだろうに、当局はそういう計算ができないのだろうか。

 新彊ウィグル自治区の最西端カシュガルでは古いモスクが破壊され、追い立てられた住民の住まいにと、およそ8万人の住居、ツィンの摩天楼、三本の大通り、商店街をつくり、有利な条件を提示して入居者を募集した。8万人というのはカシュガルの総人口の15%にあたる。
 200000平方メートルの砂漠は緑に化ける筈だった。


 ツィンビルは途中で建設が止まり、道路は冠水したまま、付近は荒れ放題、宣伝に騙されてやってきた商店主は客が殆どおらず、閉店状態となった。
「移住歓迎のネオンサインは、まるでSOSに見える」と現地を取材した『サウスチャイナ・モーニングポスト』(2017面9月4日)の記者は書いた。

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