パルデンの会

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中国領事館(カラチ)で自爆テロ 「資源を盗む中国への報復」とパロチスタン独立運動が声明


 
★明日(11月25日)は「憂国忌」です。午後二時、永田町「星陵会館」。
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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)11月24日(土曜日)
通巻第5901号
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中国領事館(カラチ)で自爆テロ

「資源を盗む中国への報復」とパロチスタン独立運動が声明

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習近平シルクロードの目玉は「中国パキスタン経済回廊」で、総額620億ドル。世界からは「借金の罠」と非難囂々だが、どこふく風。しかし現場のパキスタン西部バロチスタンの民衆の動きは違った。
 
2018年11月23日午前九時頃、カラチにある中国総領事館を三台の爆薬を積んだ車が襲った。一台は土嚢を積み上げた警備所を襲い、警官二人が死亡、後続の二台が検問を通り抜けて正門前付近まで突っ込み、自爆テロに及んだ。
中国領事館前にいたパキスタン人二人が犠牲となって、銃撃戦となり、テロリストと見られる三名が死亡した。
 
同日、近くの都市のバザールでも自爆テロがあり、買い物客でごった返す場所だったため51名の犠牲がでた。この二つの自爆テロは密接に関連しており、バロジスタン独立運動組織は「中国は資源を盗んでいる。報復だ」と声明を出した。
 
この自爆テロはイムラン・カーン首相率いる新政権に政治的ショックをもたらした。中国は「警備に手抜かりがある」とパキスタン政府を批判、パキスタンは「中国との関係は揺るぎない」と釈明に追われた。
 
パロジスタン地方はパキスタン西部に宏大な土地をもち、シルクロードの起点となるグアダール港がある。2017年にも省都クエッタで中国人教師二人が誘拐され、殺害される事件が起きた。シルクロードの建設現場は原油、ガスのパイプラインと高速道路、鉄道、光ファイバーの工事が行われており、パキスタン正規軍が警備に当たっている。
 
他方、中国国内でも「テロ」が横行している。
この一ヶ月だけでも、10月25日に重慶の幼稚園が襲撃され、ナイフを振り回した39歳の女性が14名の園児を殺傷した。
11月21日には遼寧省胡廬島で、遠足に向かった児童の隊列に車が突っ込み、5名が死亡、11名が負傷するという事件が起きた。
 
11月22日、雲南省昆明にある雲南総合技術大学構内で、若い男が暴れまくり、一人が死亡、11名が負傷(うち三名が重体)。
 
これらいずれも欧米でおきている銃乱射や、繁華街での無差別的なトラック暴走テロなどに触発された社会不安の現象と見られる。
 
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