中国恒大、社債利払い実行へ デフォルト懸念打ち消す
香港にある中国恒大集団の建物=2018年3月(ロイター=共同)
【北京共同】中国不動産大手、中国恒大集団のグループ会社は23日に社債の利払いを実行すると22日発表した。資金繰り悪化により社債のデフォルト(債務不履行)が懸念されていた。ひとまず足元の危機を乗り越える構えだ。 年金積立金運用のGPIF、中国恒大に投資していたことを明らかに
恒大傘下の主要不動産会社が発表した。利払いの規模は2億3200万元(約39億円)となる。 恒大は23日以降、他にも社債の利払いなどが相次ぐ。デフォルトから経営破綻に向かうとの不安感が完全になくなるかは不透明だ。 恒大は、住宅バブルを防ごうとする当局の引き締め政策や景気低迷で経営が悪化。6月末時点の負債総額は日本円で約33兆円相当に上る。
米株急落の背景は「中国恒大」だけではない、ハイリスク週に突入と専門家
配信 ロイター
米国株式市場は急落。中国の不動産開発大手、中国恒大集団のデフォルトリスクが意識され、広範な銘柄に売りが出た。S&P総合500種とナスダック総合の下落率は5月以来、ダウ工業株30種は7月以来の大きさとなった。ただ専門家は、売りの背景にあるのは中国恒大の問題だけではないと話す。 市場は「荒れる9月相場」を具現化したようだ。20日の米国株式市場は急落。中国市場の問題が世界経済の成長にさらなる打撃を与えるのではないかとの見方が広がった。 ダウ工業株30種は614ドル、S&P総合500種は75.26ポイント、ナスダックは330.06ポイント、それぞれ下落した。 これは、中国第2位の不動産開発会社である中国恒大集団のデフォルトリスクが意識されたためだ。 仮にもし中国恒大が債務不履行に陥れば金融機関は自己防衛のため融資の蛇口を閉め、企業は支出を抑制し、結果として経済が減速するのではないかと考えられている。 中国市場に大きなエクスポージャーを持つ米電気自動車大手のテスラは約4%の下落。米重機大手のキャタピラーも約4.5%下げた。 だが、売りの背景にあるのは中国恒大の問題だけではないと専門家。 リージェント・アトランティック・キャピタル アンディ・カピリンさん 「今週は非常にリスクの高い週だ FRBが今週末に会合を開き、大規模な金融緩和策の縮小を発表する可能性が高いからだ。中国だけでなく米国を含む世界が経済活動の減速を迎えているため、リスクの高い環境となっている。経済は依然成長を続けているが、6カ月前と同じペースではない。このようなことが一度に起こっているため、投資家は少し臆病になっている」 ビットコインは資金逃避先にはならなかった。株式市場よりも大幅に下落し、約6.5%安の4万4000ドル付近。 こうした中でも値を上げた銘柄があった。ワクチン接種を完了した海外からの渡航者の入国制限を緩和するとバイデン政権が発表したことを受けて、アメリカン航空が約3%上昇した。