パルデンの会

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日豪蜜月/防衛装備開発の協定署名/米と3カ国で中国牽制

勝谷誠彦氏の有料ブログより転載

W杯での勝敗からえらく話がでかくなってきたが(笑)
せっかくなので日本の国際社会における地位が、ここ1年ほどで私たちが自覚する以上に変化していることを続けよう。自覚できないのは、大マスコミが相変わらずの「自虐国際観」を垂れ流しているからだ。どの国だって自国が立派だと外から見られているのが嬉しいはずなのに、なぜかこの国の大マスコミは「生きていてすみません」「過去にご迷惑をおかけしまして」という目線から70年もたってまだ抜けきれない。サッカーとかになると「根拠なき楽観」夜郎自大になるくせにねえ。
安倍さんはいまオセアニアに行っているが、
そこでどういう対応を受けているかご存じだろうか。

<日豪蜜月/防衛装備開発の協定署名/米と3カ国で中国牽制>

 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11231407.html
<オーストラリアは近年、安全保障で同盟関係にある日本と、
最大の貿易相手国である中国との間のバランスに悩んできた。その中で、アボット政権の親日ぶりは際立つ。休会中の下院は今回、安倍首相の演説のためだけに150人の議員を特別招集。安倍氏を「破格」の扱いで迎えた。>
日本の国土の広さとは違うのである。
あれだけの大陸の隅々から議員を特別招集するというのは外交的に最高の儀礼だ。日本国民として心からお礼申し上げたい。安倍さんもそれに対してちゃんと誠意を示してくれている。若干の「布石」でもありそうだが。

<キャンベラの無名戦士の墓で献花/首相、靖国参拝への理解もにらみ>

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140708/plc14070811030013-n1.htm
安倍晋三首相は8日午前(日本時間同)、
キャンベラ市内の戦争記念館を視察し、無名戦士の墓に献花した。首相は5月にも英国やフランスで無名戦士の墓を訪れており、靖国神社参拝も戦死者に尊崇の念を示す趣旨だと印象付ける狙いもありそうだ。>
「敵国」であった将兵の御霊に献花をしているわけだが、
それがまともな国の度量というものだ。支那朝鮮の親玉が靖国神社に参詣することなど、未来永劫あり得ないだろうけれども。
わざわざ集まってくれた豪州議会の人々への安倍さんの演説は、
誠実かつ過去の歴史から一歩も逃げない立派なものだった。むしろ踏み込むことで、因縁をつけてくる大陸馬鹿どもに「どうだ」と言っているようにも私には思われる。豪州は堂々と大日本帝国と闘った国だ。逃げ回ったあげくに漁夫の利を得た支那や、そもそも大日本帝国の一員として連合国と戦った韓国などとは大違いなのだが、それに対しての、安倍さんの演説。

 <豪州国会両院総会/安倍内閣総理大臣演説>


http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2014/0708australia_enzetsu.html
<皆様、戦後を、
それ以前の時代に対する痛切な反省とともに始めた日本人は、平和をひたぶるに、ただひたぶるに願って、今日まで歩んできました。20世紀の惨禍を、二度と繰り返させまい。日本が立てた戦後の誓いはいまに生き、今後も変わるところがなく、かつその点に、一切疑問の余地はありません。>
どうして朝日新聞をはじめとする大マスコミは、
自国の首相が他国の国権の最高機関でこう誓う言葉をちゃんと伝えないのか。「戦争に巻き込まれる」「軍靴の響きがたかまってきた」などという根拠のない煽動をするよりも「ああ、うちの首相は海外でもちゃんとこういう日本国民の平和を希求する意志を広めているんだ」と人々に知らしめるのが「社会の木鐸の仕事ではないのか。
全文を読んでいただけましたか?主義主張を超えて、
心にしみるいいスピーチだと私は思う。オチには前回の東京五輪に出場した選手の名前にかけたジョークまで折り込んでいる。スピーチ慣れした海外の人々には、こういうウィットがきく。
<そしてドーンさん、あなたもぜひお元気で、
2020年の東京に、もう一度お越しください。日本に新しい夜明け(ドーン)を、豪州と日本の未来にも、新しい夜明けを、どうぞもたらしてほしいと思います。>
日本国が海上自衛隊をはじめて海外に派遣したのが、
ペルシャ湾掃海任務の「ガルフ・ドーン作戦」だったことまで折り込んでいるとすれば驚きだが、さすがにそれはないか(笑)。
朝日の記事にあるように、オーストラリアのトニー・
アボット首相は支那語がペラペラだった近かった前任のケビン・アボットさんと違い、きわめて親日的である。支那の包囲網で強力な盟友なのはオーストラリアと並んでインドだが、こちらの新首相、ナレンドラ・モディさんも、支那に警戒心を隠そうとはしていない。

 <中国がみるモディ新首相は「インド版安倍首相」>


http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2600B_W4A620C1000000/
<5月に行われたモディ氏の就任式に、
中国の指導者は招かれなかった。代わりに正面席に座ったのはチベット亡命政府で首相(最高指導者)を務めるロブサン・センゲ氏だった。>
おわかりだろうか。日本の大マスコミだけを通じて見ていると、
まったくわからない国際社会のダイナミズムが。いま引いた日本経済新聞の記事も、日経オリジナルではなく『The Economist』からの引用だ。外から冷静な目で見ると、日本国とそれを取り巻く環境はかつてないほど激しく動いているのだ。
西のドイツ、東の日本国の台頭。
その日本は北朝鮮と対話を始めた。一方で日米と同盟関係のはずの韓国は、なぜか支那とにすり寄っていく。どう考えても韓国がバッタもんに賭けているのは、今回のオーストラリアとの紐帯の確認やインドも日本と絆を強める支那を牽制していることでわかると思うのだが。朴槿恵さんて、何を見ているかね。
何も見ていないのかも知れない。
いまの国際社会はよほど俯瞰的に大きな目で眺めていないと大切なことを見過ごす。彼女を観察していると、もう怖くてそうしたことから目をそむけているような気すらする。
もっともそれは日本の大マスコミも同じで、
自分たちがひょっとすると面白い場面に立ち会っているのに、それすら気付いていない。世界中でこれだけ興味深いことが起きているのに、国会前でおそろいのプラカード持って叫んでいる馬鹿の記事が紙面を埋めつくしているんですぜ。阿呆か。
たとえば朝日新聞の今朝の以下は「スクープ」であって、
その自体の価値はさすがにわかっているのだろうが、外交的にどれほど意味があることかは理解していないのかも。

<イラン「米に協力」/イラク対応でラフサンジャニ元大統領/「助言」隊員を派遣>

 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11231486.html
イランのロハニ政権に強い影響力を持つラフサンジャニ元大統領が7日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。イスラム過激派が台頭する隣国イラクについて「米国とは問題点を共有している。必要になればイランは協力する」と述べ、イラン政府として米国との協力に積極的な姿勢を示した。また、イランの精鋭部隊・革命防衛隊を「助言役」としてイラクに派遣している事実を、イランの公人として初めて認めた。>
いやこれは、いちメディアのスクープというよりも「
外交的な事件」ですよ。朝日は自覚していないかも知れないけど。イランがアメリカとの関係改善に日本を使うというのには実は「伏線」がある。おそらく当時、世界で私だけが指摘したことだ。昨年の9月28日の日記。
<今回、
アメリカはオバマさんとロハニ大統領との接触をなんとか模索していた。シリア問題で外交能力を問われている政権の、起死回生になるはずだった。しかしこれを、イラン側が断ったと、私の情報源は洩らす。オバマさんがまた外交的な敗北をしたわけで、その能力につく疑問符が増えた。
そこで安倍さんの登場である。>
う~ん、このこともだが、
その後の展開を見ているとオバマさんの外交能力への疑問符もまったくその通りになっているなあ。そう、イランとアメリカの太いチャンネルのひとつが実は日本なんでしょう。その、しかも外交ルートではなく、メディアを使ってイランはシグナルを送ってきた。すべてはこうしてつながっていく。毎日の分量だけでもご迷惑でしょうが(笑)私の日記、時には遡って読むと、なかなか面白いですよ。

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