パルデンの会

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安邦保険トップ拘束で、株価45億元が蒸発   「紅二代」への手入れにより中国バブル崩壊の序曲

中国バブル崩壊の序曲

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)6月15日(木曜日)弐
        通算第5328号
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 安邦保険トップ拘束で、株価45億元が蒸発   「紅二代」への手入れにより中国バブル崩壊の序曲


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(承前)
 6月14日、香港A株に上場されている安邦生命保険の株価が暴落し、45億2400万元(邦貨換算728億円強)が一日で蒸発した。
 中国全土に3万人の従業員、保険契約者は3500万人。総資産は1900億元。投資家はパニック状態である。

 すでに米国で買収したウォルドルフ・アストリアホテル、スターウッド・ホテルチェーンなど在米資産の売却も噂されはじめている。
同集団の在米資産は60億米ドル(6699億円)という見積もりもある。

また2016年11月に呉小輝(安邦集団のボス)がトランプ大統領の女婿クシュナーと面会したことも伝えられた。
ニュージャージー州のトランプタワー分譲案件は、このクシュナーの親族が「永住ビザに有利」と売り出していたため、安邦集団が主導し、中国人投資家がごっそりと購入し、米国でも問題視されてきた。

 中国メディアが大騒ぎしているのは、この呉小輝が、トウ小平の孫娘と結婚して、紅二代に成り上がり、エスタブリシュメントには絶対に捜査の手が伸びないとされていたが、にも関わらず王岐山主導の「反腐敗キャンペーン」チームが、彼を拘束し、「聖域」に挑戦したからである。

 保険契約者はプレミアムの支払いが行われるかどうか疑心暗鬼に陥った。銀行なら取り付け騒ぎに発展しかねない。

 単に保険会社のボスの拘束ではなく、これは北京中南海の陰湿な権力闘争の荒波のなかから派生した汚職事件であり、これから株価崩落がさらに下落方向へ突き進めば、バブル崩壊の序曲が奏でられたことになる


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