パルデンの会

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図書館の安全を守れない国は文明国家ではない



 2016年7月19日号。<図書館の安全を守れない国は文明国家ではない>。


前略 

 トルコのクーデター騒動について昨日の日記ではこう書いた。<2.26事件にトルコの事態を擬するのはわからなくもない。しかし今後の「処分」がどうかだ>。2.26事件に殉じた義士たちに申し訳ないという思いがじわじわと湧いてきた。完全に間違ったとは思わない。トルコ軍部の統制はいったいどうなっているのかという疑問はある。しかし主導したのはどちらかというと「オウム」的な連中だったのだ。「オウム」がもっと自衛隊や警察の中に浸透していれば、どれほど恐ろしかったかがわかる。
 オウムの教祖も正体がわかればチンケなただのスケベでアホなおっ
さんだったが、今回もうそうだ。本人の方が「なんで?」とドギマギしているのがなかなか楽しい。
 <ギュレン師「でっち上げのクーデター」/自宅取材応じる>
 http://digital.asahi.com/articles/ASJ7L4R2QJ7LUHBI00J.html
 <自宅は、
ギュレン師の関連する米財団が教育施設として所有する広大な敷地内にある。1年ほど前、ギュレン師の暗殺計画があるという未確認の情報があり、それまで住んでいた木造住宅から警備が行き届いたコンクリートの邸宅に部屋を移したという。
 監視カメラと門番が警備する正門を通り抜けて行くと、
奥に邸宅が見えてくる。建物内に入ると、ギュレン師の部屋に通じる28人乗りの大型エレベーターが待っていた。エレベーター内で靴を脱ぎ、小さな教室ほどの広さがある客間に通された。
 ギュレン師は足腰が弱いらしく、
付き人たちに付き添われてゆっくり歩きながら現れた。体調がすぐれないとされるが、顔の血色はよく、通訳を交えて1時間ほど取材に応じた。>
 世界中のメディアは「ギュレン師」
がナニモノかをもっと調べて報じてほしい。というのも、こういう詐欺師はどこの国にもいて、無知な人々のカネを巻き上げているからだ。日本国においては与党の一角を担っている政党の支持母体がそうでしょう。「関わりがなかった」で終わってはいけないひとつの理由はそうだが、もうひとつは欧米のインテリジェンスの能力である。関わりがあったかなかったは通信履歴を調べればすぐにわかることだ。それらはすべて把握しているはずで、このコメントは自身のその能力を暴露しないためだろう。わからなくはないが、そのために税金を払っている人々は「はあっ」とため息をつくよ。

 これはずいぶんと前から私が警告していたことである。
身内に図書館関係者もいるので危惧を聞いていた。北海道新聞をリンクしたのは「北のプラウダ」と言われながらも、まあ読む側としてケチの度合いが少ないからだ(笑)。共同の記事だしね。
 <図書館にナイフ男4人けが、福島/傷害容疑で34歳逮捕>
 http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0294510.html
 <18日午後4時ごろ、
福島県二本松市の市立二本松図書館で男が小型ナイフを持って暴れ、職員と利用者の男女計4人が手や脚などにけがをした。いずれも軽傷とみられ、命に別条はない。二本松署は傷害の疑いで福島市松川町自称アルバイト平野良容疑者(34)を現行犯逮捕した。
 同署によると、平野容疑者は容疑を認め「
職員の対応に不満があった」と供述している。図書館1階の受付で利用を巡って職員とトラブルになり、制止しようとした4人が切られるなどしたという。
 負傷者は職員の男女2人と、利用者の33歳と62歳の男性2人。
別の利用者が110番し、駆け付けた署員が取り押さえた。>
 私はずっと危惧してきた。
海外ではライブラリの入口にも金属探知機があって警備員がいたりする。それは当然のことで図書館というのは良民常民がもっとも無謀議な場所なのだ。知恵や知識を求めてくる人々をそこで惨殺するということには、テロリストであってもひとつのストップがかかる。自爆するにしても自分の行為が果たして後世にどういう評価を受けるかを考えるという価値観が、欧米どころかイスラムにもある。
 ああ、日本国はここまで堕ちたかと、この記事は悲しかった。
海外でも報じられるだろう。ニホンでアホが個人的な問題で図書館で刃物を振り回した、と。図書館というのは人類の叡知が作り上げて、ようやく今まで続いている数少ないもののひとつである。ご存じのように、最初に本格的な図書館を作ったのは古代の人々であった。あまりに本格的すぎてその後の当事者は困ったくらいだ。アレクサンドリアの図書館である。
 <Bibliotheca Alexandria>
 http://www.bibalex.org/en/default
 現代の図書館として素晴らしい収蔵をしているというわけではない
。しかし私たち、文章を書く人間は、わかっているならまずはここに一礼をするのだ。つまり。多くの国ではたとえテロリストであっても図書館を襲うという発想そのものがない。教会やモスクを襲撃するのと同じだ。その教養すらこの国ではなくなったかと、私は呆然としたのである。感情だけで言えば「死刑」だ。
 いや、法的には無理だけれどもこういう時こそメディアは<
自称アルバイト>の男を社会的に死刑にしていただきたい。<自称アルバイト>の34歳がどういう人生を送ってきたのかということは、少なくともひとつの日本国の反省の課題を教えてくれるのではないか。「図書館で刃物を持った男が暴れる」というのは「文明の終わりの国」だ。そういうキ印はいつでもいる。しかしそれをやらせるかどうかである。図書館はどこの国においても最後の自由の空間だ。各国における大使館と同じなのだ。その国の権力に対して「治外法権」であり、これをできない国は3流と海外から認識される。だからこそ「自由」と「安全」は保証されてなくてはいけない。
 来週末のそれぞれの社論などを待ちたいが、
今回の事件をそこまでの価値観に触れて述べる大マスコミがどこもないのには驚いた。図書館の子として育った私としては、悲しくてならない。

 慌てて原稿に挿入する。まだ何もわからない。
わからないということがこの国の危機管理のダメなところなのだが
 <北朝鮮弾道ミサイル3発発射か>
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160719/k10010600531000.html
 <韓国の通信社、連合ニュースは、北朝鮮が19日未明、
弾道ミサイル3発を発射したとさきほど伝えました。韓国国防省が詳しい情報の収集を急いでいます。>
<日本政府 情報収集と分析急ぐ>
<政府関係者によりますと、19日朝、
北朝鮮からミサイルが発射されたという情報があり、防衛省では、幹部が集まり協議を行うなど、情報の収集や分析を急いでいます>
 信じがたい。もう発射から数時間たっている。発射直後に「
日本発」で情報が世界中に流れるのが当然ではないか。そして「事前に察知して日本海においてイージス艦の迎撃体勢をとっていた」だろうし、一度はちゃんと撃としてみろよ。そうすると世界中が「おおっ」と思うのであって、これこそが抑止力であり安全保障だ。なぜ国会で「自衛隊は何をしている」という論議が出ないのか。「軍事を知らない」にもほどがある。
 改めて行っておく。「軍事を知らない」大マスコミは「
弾道ミサイル」の時ばかり騒ぐが「スカッドでも日本国は充分に射程圏内だ。それをどう防ぐかという論議こそメディアは行うべきだろう。撃ち込まれた時に、どう反撃するかなどという論はいちどもされていない。北朝鮮の人民を全滅させるくらいの反撃力があるという「論議があればこれは抑止力になるのだ。国内にいる北朝鮮のシンパが必ず伝えるのだから。
 北朝鮮が「日本海に向けて」発射したのはいつも通りだ。
つまり日本国に本当のケンカは売りたくないのである。であればわが国としては北朝鮮沖で、わが勇猛果敢なる海上自衛隊航空自衛隊更には揚陸艦も動員して陸上自衛隊の「わが国だけの」演習をするべきだ。敢えて米軍とではなく。「私たちだけでもおまえらなんて鎧袖一触だよ」とわからせればいいし、その通りだ。もっとも私としては、戦場では必ず偶発的であっても死者が出る。あのゴミ国家あたりとの戦闘でわが陛下の赤子に戦死者が出るということには耐えられないのであるが。

 今日も関西は暑そうだなあ。窓がときどき鳴る。
陽差しで膨張しているのだ。もうすぐすると神戸へ向う。サンテレビの収録は本当に楽しみだ。こうして日記であなたやあなたにつながり、番組もある。幸せ。

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有料ブログ  勝谷誠彦の××な日々 より転載

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