パルデンの会

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日本の歴史を世界に誇ろう  宮崎正弘先生

ほんとうに 日本は素晴らしい国だ。
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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018)1月26日(金曜日)
        通巻第5594号   <前日発行>
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日本の歴史を世界に誇ろう
 宮崎正弘

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 日本史の見直しが始まって久しいが、暗い「封建時代」とか、鎖国による「近代化の遅れ」とか、「支配階級の搾取」とか、後ろ向きで、古めかしい死語がまだ歴史学界の一部に通用している。
 明治以降、欧米崇拝の波は国学を後景に押しやり、儒学は捨てられ、国を挙げての西洋礼賛となった。鹿鳴館ボケとも言われた。
 ところがよく考えると欧州はせいぜい十世紀に文明らしきものを築いて、人種的には無縁のギリシアローマを祖先に借用することで歴史の古さを語ろうとした。
 米国も歴史が浅いため欧州史を援用し、はては恐竜時代を北米大陸史の嚆矢とした。
 近年、この西洋中心史観の間違いが指摘され、アジアの文明が世界史を領導した真実が多くの場面で語られる。

 この流れから取り残されているのが日本の歴史学だ。マルクス主義歴史観の学閥が形成され、ボスが君臨し、その学閥の解釈を克服できず、本当のことが言えない空気があるらしい。
 それでも多くの人が素朴な疑問に気がつき始めた。
 仁?天皇陵はピラミッドより大きい。
 パンテオン宮殿より伊勢神宮出雲大社の規模は遙かに大きい。
 十七条憲法マグナカルタより六世紀も早い時期に成立している。
 東大寺大仏開眼は当時の万博だった。
 遣隋使・遣唐使の廃止はもはや唐から学ぶことがなかった事実の証明である
 源氏物語シェイクスピアより五世紀もはやく世界最古の恋愛物語だ。
 仏像は世界一流の宗教芸術であり、江戸時代の浮世絵はゴッホら西洋の画家に衝撃的影響をあたえた。
 日本の仏教は鎌倉で頂点を迎え、衰退はしたものの国民の信仰は変わらない。欧米を席巻したキリスト教は日本でもいまも1%以下である。
 日本の城は都市設計の観点ばかりか建築技術でも世界一の美しさを誇る。

 これだけでも日本の歴史は世界に誇れることが明白だが、近年の考古学はさらに鮮やかに戦後左翼の歴史観の迷妄を打ち砕いた。
 すなわち日本の縄文時代は一万五千年前後まで遡ることが可能である。たとえば青森県の三内丸山縄文遺跡から出た遺骨は外傷なく、すくなくとも千年、平和が続いたことを物語る。弥生時代になって例えば吉野ヶ里遺跡が語るように戦争があり備えが強化された。
 黄河、ナイル、インダス、チグリス・ユーフラテス河が世界の四大文明という基礎知識も揚子江文明の遺跡が次々と発見されて怪しくなったばかりか、日本の縄文時代は中華文明とは別個の、独自の文明圏の形成がなされていた史実が明らかになった。
 かくしてGHQの「太平洋戦争」「東京裁判史観で洗脳されてきた日本人が歴史の真実に本格的に目覚めるべき時が来た。明治百五十年はそういう年であってほしい。

       (この文章は『北国新聞』コラム「北風抄」、1月22日付けの再録です)
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