パルデンの会

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「北京軍事パレードに参加する老兵よ、行ったら年金を取り上げるぞ」

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)8月29日(土曜日)
  通算第4640号
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赫白村(元台湾首相、軍トップ)もたまには良いことを言う

  「北京軍事パレードに参加する老兵よ、行ったら年金を取り上げるぞ」

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 李登輝時代の最大の政敵、台湾軍のトップをつとめ、李登輝政権時代には首相も務めた国民党の重鎮、赫白村(「赫」は「赤」におおざと)が「公開状」を出して、こう言った。
 「北京の「戦捷」軍事パレートに参加する老兵たちよ、もし、行ったら年金を取り上げるゾ」と。

 蒋介石率いた国民党が、抗日戦争の主体であり、共産党はなんの関係もない。その共産党が「抗日戦争勝利」などと謳って軍事パレードを行うのは笑止千万であり、「歴史を歪曲するものだ」と赫将軍は吠えたのだ。

 まさに正論、赫将軍、現在96歳。ちっとも呆けていなかった。
 赫白村は李登輝時代に首相を務めながら、李登輝路線に徹底して反対した。96年の総統選挙では国民党守旧派を率いて自らも副総統候補として立候補したが、李登輝に惨敗した経緯もあり、息子の赫龍武は前の台北市長だ。

 9月3日の軍事パレードに国民党からは名誉主席の連戦が出席するが、すでに政治的影響力を失った連戦が何をしようと台湾政界に及ぼす影響力は微々たるもので、問題は国民党軍の老兵たちが出席して、北京の政治宣伝に利用されることだ。

 これまでにも老兵等(殆どが中国大陸から無理矢理連れてこられた、政治信条のない集団)は台湾で軍人年金がでるため、旅行が解禁になると大陸で「花嫁」を募集し、大陸に住み着いて、年金だけを受け取るという人たちが目立ち、社会問題化していた。
 96歳の、こちこちの蒋介石時代の軍人から、
たまに正論が飛び出すとは思わなかった。
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